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『自分:第1章』

作者:零那
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『借金』

零那が仕事休んだせいで、店に入る筈だった見込みの額、損失分の賠償金やらで揉めた。
殆どタダ働き同然で店に復帰した。

娘に不自由さしたくない。
生活がある。
支払いもある。
消費者金融の借金を作った。
初めてやから大した額は借りれんかった。
それでも稼ぎが貰えんから辛かった。
生活を脅かされた。

信用出来るリピーターさんに相談した。
でも、借金を増やす気は無い。
だから、店外で個人援助って形で逢うのが妥当やと話がまとまった。

幸い、零那のリピーターさんは優しくて良いお客さんが多かった。
だから、普段から色々と救われたり教わったりすることの方が多かった。
育児相談できる程のお客さんも居た。
奥さんのことを相談されることも。
勿論、家庭内の愚痴をぶちまけるお客さんも居た。

それはやっぱり素敵なことやなぁって改めて感じた。


お金で苦労はしたく無い。
だから貯めてきた。
でもバカな自分のせいで減る一方だった。
で、借金。
金がありゃ生きれるし大体のことは補える。
金が無けりゃ生きれるモンも生きれん。

もぉ何でもえぇ。
金が貰えりゃ何でもする。
誰かを陥れる事以外。
零那の人生、大概の事は耐えてきた。
堪えてきた。
それでも何かの報いなんやろうな。
前世で散々周りに迷惑かけまくったんやろな。
せやからこんな嫌な事ばっかり起こるんやろな...
こんな最悪な人生、すべてが必然なら何の為に...って思う。
誰に、何に八つ当たりすれば良い?


 
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