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転生赤龍帝のマフィアな生活

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八話:高校入学

 
前書き
次回から原作開始しようと思ってます。
それでは本文をどうぞ。





 

 

どうも兵藤一誠、十五歳、駒王学園一年生です。
なぜ俺が日本の高校に通っているのかと言うと祖父母が人生最後の思い出にということで世界一周マラソンなるもの始めてしまったせいだ。

いや、何を言ってるのか分からないと思うが安心しろ、俺も分からない。
ただ一つ分かることと言えばうちの祖父母がやたら元気だということだけだ。
家が空いてる間に埃とかが溜まってると嫌だからという理由で俺にこの家を押し付けてきたんだが普通まだ成人してもいない孫に家を押し付けるか?
家事や家計の管理は一緒に連れてきたミランダがやってくれるからいいんだがそういうことを見通して俺に押し付けて来たかは不明だ。

第一、俺は学校になど通わなくともいいレベルの学力は持っている。
この前受けた全国模試では当たり前の様に一位を取ったしな……ただ、同率一位の奴がいることに凄まじく腹が立った……探し出してカッ消そうかと思ったぐらいだ。俺は常にトップでないと気にいらないんだ。勿論誰かが俺の隣に立つということも許さない。俺は全てにおいて最強でなくてはならないのだからな。

まあ、それならなぜ学校通っているんだという話だが、これはクロームのせい――いや、どちらかと言えばミランダのせいだな。何でもクロームが慣れない土地に慣れていくためには兄である俺が率先して学校に行ったりしなければならない、と言うことらしい。
迷惑な話だったが、ファミリーの面倒を見るのもボスの仕事だと言われてしまったので反論できなかった。……最近の俺、丸め込まれることが多くないか?

因みにクロームは来年から通う予定だ。今は日本語の勉強をしている最中だ。
……まあ、学校に通うのも案外悪くないけどな、何せ面白い奴と出会えたからな。
ん?誰かって?それは――

「一誠殿、一緒に昼食をとりませぬか?拙者まだ日本語が上手く話せないので同じイタリア出身の一誠殿といる方が落ち着くのです。」
「構わねえぞ――バジル。」




「一誠殿は弁当でござるか?拙者は一人暮らしで中々時間が取れなくていつも買ってきたものなので羨ましい限りです。」
「……食うか?」
「いいのですか!?では、いただきます。はむっ………とても美味しいです!!!」
「何なら、てめえ分も作らせるぞ?バジル。」
「いえいえ、流石に拙者の為にそこまでしていただくわけにはいけません。」
「気にするな、ファミリーの面倒を見るのもボスの仕事だからな。」
「…………え、えーと、な、何のことでござるか?」
「隠しても無駄だ、バジル、いやバジリコン。」

そこまで言うと諦めたように溜息をつくバジル。大方父さんが俺がちゃんと高校に行ってるかを見張らせるためにつけた監視兼護衛だろうな。

「いつから気づいていたのですか?」
「最初からだ、大体怪しすぎるだろうが、同じクラスにただでさえ少ない外国籍それも同じイタリアの人間が来たとなりゃ、ボンゴレ関係を疑うしかねえだろ。」
「そう言われると、そうですね……せめてイタリアではなくフランス辺りにするべきだったでしょうか?」
「そう言う問題でもねえだろ……。」

因みにここまでの会話は全てイタリア語だ、小声で話しているので聞かれる心配はないだろうが、万が一と言うことがあるので他人には分からないようにイタリア語で話している。

「で、結局誰の命令でこんなことしてんだ?」
「九代目です。」

やっぱりか……そんなに信用されてないのか俺は?
確かに今までは学校にもいかずにカスマフィアの殲滅ばかりしてたけどさ……あれ?
学校に通わずに毎日喧嘩三昧って客観的に見て不良息子だよな?てか、誰がどう見ても出来の悪い息子だ………ごめん父さん、今まで何も言わなかったけど俺結構迷惑かけてたんだな……今度からはちゃんと学校が終わった後にカスマフィアの殲滅に行くようにするよ。

「最初は拙者ではなく、スクアーロ殿に護衛の白羽の矢が立っていたのですが本人が『ボスのお守なんざ命がいくつあっても足りねえよ!!!』と言っていたので一誠殿と同い年である拙者が選ばれたわけです。」
「そうか……ご苦労だな。」

あのカスザメ、イタリアに帰ったら絶対カッ消す。

「護衛という立場ですが、拙者としては一誠殿に感謝しているのです。」
「どういうことだ?」
「拙者、昔から日本に憧れていたのでござる!!!古き良き日本の伝統文化、日本の演歌、サムライ、ブシドー、ニンジャ、それら全てが本当に大好きなんです!!!!!」
「そ、そうか、日本に来れて良かったじゃねえか。」
「はい!!!」

キラキラと輝いた目で熱弁されたせいで、侍や忍者は現代の日本にはいないと言うことが言い出しづらくなってしまった。それとバジルがやけに時代錯誤な話し方をしていたのは昔の日本の文化に憧れているせいか……時代劇でも見て今の言葉遣いになったのだろう。

「話を戻すが、別に監視するのは構わねえが、護衛は必要ねえぞ。」
「なっ!?困ります!!それでは拙者が職務放棄したことになります!!!」
「片方だけで十分だ、次期ボンゴレボスが許す。」
「ですがっ!!!」
「守られるほど俺は弱くねえ。」
「確かに一誠殿の強さはかねがね聞いていますがそれとこれとは別です!!!」

その後しばらく話し合った結果、学校にいる間は俺の護衛と監視に付き、学校が終わってからは護衛と監視はやめるという妥協案で落ち着いた。




昼休みも終わり、午後の授業も終わった放課後、特にすることもないので帰って寝ようと思っていると二人の男子が俺に話しかけてきた。確か……松田と元浜だったか?
それにしても俺に話しかけてくる何て物好きな奴らだな、他の奴らは本能的に俺がやばい奴だと察知したのかなんだか知らないが誰も話しかけてこないからな。

さてこいつらは何の用で俺の所に来たのか。

「兵藤、お前は確かイタリア出身なんだよな?」
「……それがどうした?」
「そんなお前に頼みがあるんだ。」
「……何だ?」
「「綺麗な外人のお姉さんを紹介してくれ!!!!!」」

無言で馬鹿二人の胸ぐらをつかみ開け放たれた窓へダストシュートする。

「……………カッ消えろ。」
「「ギャアアアアアッ!!!??」」
「一誠殿!!?何をやってるんですか!!!??」
「カス共に仕置きをしてやっただけだ……死にはしねえだろ。」
「そう言う問題じゃないです!!拙者二人を助けにいってきます!!!」

そう言って走り去るバジルを見ながらのんびりと教室を出る。
さて、帰って寝ますか。




家までの道を歩いていると小柄な白色の髪をした女の子がいかにも不良といった感じの二人組にナンパされていた。

「お嬢ちゃん、これから俺達と遊ばない?」
「……嫌です。」
「そんなこと、言わずにさあ――ゴハッ!!?」
「最近の日本人は一人で女も口説けねえのか?」

何となくムカついたので近くにいた奴の顔面を蹴り飛ばす。
蹴り飛ばした奴は鼻から血を流しながら吹っ飛んでいった……汚ねえな、制服に血が付いたらどうしてくれるんだよ?

「て、てめえ何しやがんだ!!?」
「あ?」
「ひっ!!お、お前、俺に手を出したらどうなるか分かってんのか!!?俺は駒王組の頭の息子なんだぞ!!!親父に言いつけるぞ!!!!!」
「はっ、ジャパニーズ・マフィア風情が調子に乗ってんじゃねえよ……それに一般人じゃねえなら、殺しても構わねえしな。」
「ぐぎゃっ!!?」

親の七光り野郎の頭を掴み、そのままアスファルトの地面に顔面を叩きつける。

「まあ、てめえは生かしておいてやる、情けだ、ありがたく思え。」
「は、はい……。」
「その代わり、てめえの親父の所に案内しな。」
「え?―「口答えすんじゃねえ!!!」―は、はい!!!」

引きずって行くのも面倒なので親の七光り野郎自身に歩かせる。
どうせ、自分の親の所に戻れば大丈夫だと思ってるんだろうが俺にはむかった時点でお前たちの人生は詰んでいるということを教えてやらないとな。

「……何者でしょうか?あの人。」




「邪魔するぜ。」

案内させた駒王組とか言う三流マフィアのアジトにドアを蹴り破ってはいる。

「何だてめえは!!?」
「ここのボスはどいつだ?」
「俺だ…われぇ、ここがどこだか分かっとんのか?」
「ああ、ドカスに案内させたから間違いねえ。」

そう言って後ろに待機させておいた親の七光り野郎を投げ捨てる。

「なっ!?お前!!!」
「親父!!!あいつを殺してくれよ!!!!!」
「われ…っ!!倅をよう可愛がってくれたな……生きて帰れると思うなよ!!!」
「追い詰められてんのはてめえらだ……最後のチャンスだ――俺に従え。」
「ふざけとんのか!!?われぇ!!!!!」
「そうか……それなら――ボンゴレはむかう奴らはカッ消えろ!!!」




『今日午後六時頃、指定暴力団組合、駒王組のアジトが全焼しているのが見つかりました。警察は爆発物の誤爆ではないかと調査をしています。続いてのニュースは――――』

「まあ、物騒ですね、クロームお嬢様、お気を付けくださいね。」
「うん…。」
「今、帰った。」
「お兄ちゃん…お帰り。」
「あ、坊ちゃまお帰りなさいませ。ご飯になさいますか?お風呂になさいますか?それとも――」
「寝る。」
「それでは私が一緒に添い寝を―「先に飯にする。」―分かりました、少々お待ちください。」

ミランダの奴……油断も隙も無い。正直外にいるよりも家にいる方が気づかれしてる気がする。

「お兄ちゃん疲れてるけど…どうしたの…?」
「なんでもねえ、少し運動しただけだ。」

そう心配そうにクロームが聞いてくるので何でもない風に装いポンポンと頭を叩いてやる。
こうすると頬を赤らめて喜ぶので機嫌を取りたい時には有効だ。

「気持ちいい…/////」

そう言えば、あの小柄な女の子はあれからどうなったのだろうか?
まあ、何事もなくあの場を離れただろうから心配する必要はないだろう。
しかし、この町のカスマフィアを潰したはいいが後釜がどうなるか……また面倒な奴らに入ってこられるのも癪だ、いっそ、ボンゴレ日本支部でも置くか。

そうなると、ここいら一体のジャパニーズ・マフィアを駆逐する必要があるな……ボンゴレ十代目の名を使ってもいいんだが……それだと親の七光り野郎と変わらないからな、やっぱり地道に潰していく方がいいだろう。腕を鈍らせないための特訓にもなるしな。よし明日からジャパニーズ・マフィア潰しを始めるか。

「お兄ちゃん…明日買い物に行くんだけど…一緒に行きたいなあって思ってるの……ダメ…?」
「構わねえ。」
「ホント!?ありがとう、お兄ちゃん!!」

仕方ない、ジャパニーズ・マフィア潰しは明後日からにしよう。
それにしてもクローム……上目づかいなんてどこで覚えた?素でこれだと言うなら我が妹ながら戦慄するぞ。まあ大方ミランダ辺りの入れ知恵だろう。あいつ偶にクロームに変なこと教えるからな。この前なんか二人そろって俺の入浴中に風呂場に突入してきたからな。

ミランダ一人ならぶっとばしてでも追い出せるんだが、クロームがいるとそうも出来ない、出て行けと言ったら泣きそうな顔になるからなあいつ……ミランダは俺がクロームの泣き顔に弱いことを知っていてクロームを巻き込んでくる……あの策士め。結局しっかり二人で俺の背中を流された。別にちっとも嬉しくなんかなかったんだからな!!本当だぞ?




~おまけ~


「一誠殿、最近ジャパニーズ・マフィアのアジトが次々に何者かに潰されていく事件が起こっているのでござる。」
「初耳だな。」
「しかも時間帯は決まって学校が終わった放課後。」
「珍しいこともあるもんだな。」
「どこのアジトも全て全焼と犯行手順は同じです。」
「偶々だろ。」
「そして現場付近では背の高い男の目撃情報が多数。」
「ほう。」
「そしてこれが男の写真です……誰かに似てるとは思いませんか?」
「人違いだな。」
「誰も一誠殿とは言ってないでござるよ?」
「………………………」
「………………………」
「護衛がいない間に何、危ないことやってるんですか!!?」
「うるせえ!!!俺の勝手だ!!!!!」
「ならば拙者も勝手に一誠殿に着いて行きます!!!!!」
「着いてくんじゃねえ!!!」
「あ!!待つでござる!!!」


~おしまい~
 
 

 
後書き
なんか一部の人から求められてる気がしたのでクロームとの絡み書きました。
え?ドライグ?……惜しい人を失ったもんだよ。 
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