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FAIRY TAIL 忘却の最期

作者:大牟
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第13話 悪魔の島

日が落ち始めたマグノリアの街

「お疲れ様タンチモ。」

「ブルルンブルルンウヮーオ!」

ラストはあの後、馬車に乗り仕事をしていた。

最近作った剣を試すため、ラクリマジロの討伐を受けた。

「これで大丈夫、何があってもあの剣でルーシィを護れる。」

結果は予想以上に高く、ラストは満足していた。

報告にギルドに入ると、何故かギルドは不自然にざわついていた。

ラストを見つけると、ミラが駆け寄ってきた

「ラスト大変よ!」

「ミラさん・・・何があったんですか?」

「ナツとルーシィが勝手にS級クエストに行っちゃったのよ!」

「何!?」

その事にラストは驚きを隠せなかった。

S級クエストはギルドマスターが認めた魔導士・・・S級魔導士のみ受注が許されているもので

報酬がいい分、一つのミスが生死に関わるとても危険な仕事ばかりだ。

「まさかあそこまでバカだったとは・・・!!」

「グレイを向かわせたんだけど、まだ連絡がなくて・・・」

「分かりました!俺が連れ戻しに行きます!」

「すまんなラスト、頼んだぞ」

ラストは急いで馬車に乗りハルジオンへ向かった。




ハルジオンの港町に到着したラストは船を出してもらうために漁師たちに掛け合うが

「お前さんも悪魔の島に行きたいのか?」

「やめてくれ、そんな話何度も聞きたくねぇ!」

「海賊だって避けて通るんだぞ」

ガルナ島は悪魔の島だと怖がり話もまともに聞いてもらえずにいた。

「・・・仕方ない」

漁師に古くなったボートを一隻借りて

「マーシナリー!」

壊れたモータースクリューをDB「マーシナリー」で修復、改造し港を出た。

マーシナリーは機械を操り、修復や改造が容易に可能になるDBだ

辺りが闇夜に変わる頃に、ようやくガルナ島に到着した。

「たしか村があるんだよな」

上陸したラストはガルナの村へと向かう

「誰だ?」

村に辿り着くと悪魔が大勢いたことに一瞬面食らうが、ナツ達の事を尋ねた。

「妖精の尻尾の者だが、ここに同じ紋章をしている魔導士が来なかったか?」

「あの人達のお仲間さんか。あの神殿に行ったよ」

「神殿?」

村人が指差す方を見ると、山の頂上に巨大な神殿が見えた。

早速山を登り神殿へ向かった。






一方その頃






「もっと明るい歌にしてリラ!」

「え?なら最初にそう言って」

「つかよく考えたら誰か来たらどうすんだよ、黙ってろ!」

「み~つ~け~た~ぞ~!」

リラの歌を暇つぶしに聞いていたルーシィ達は、後ろから聞こえてきた声に恐る恐る振り向くと

顔を引きつらせ怒ってるラストの姿が見えた。

「ラスト!?」

「全く!ナツにそそのかされたとはいえS級クエストに行くなんてどういうことだルーシィ!」

「ごめんねラスト、金色の鍵が追加報酬にあったもんだからつい・・・」

「・・・なるほどね」

「何でラストがここにいるの?」

「みんなを連れ戻しにだよ。というより何でこんな場所に・・・・・・」

ハッピーの問いに答える途中で

目の前の巨大な氷に閉じ込められているモノに目をすわらせた

「な!?これは・・・・・・・デリオラ!?」

「ラストも知ってるの?」

「ああ。昔、イスバン地方を荒らしまわったという悪魔だ!何でこんなところに・・・」

ラストが疑問に思っていたその時

地響きが起こり、天井から紫色の光が降り注がれる。

「天井から光が!?」

「紫の光・・・月の光か!?」

「何だこれ・・・どうなってんだ!?」

その紫の光は、氷漬けにされたデリオラに浴びせられていた。

「デリオラに光が・・・偶然じゃないぞ!?」

「上に行くぞ!光の元を探すんだ!」

「あい!」

ナツ達が走り出し、ラストも向かう直前に足を止めた。

(紫の月・・・魔法が効かないと言われたデリオラが氷漬けに・・・まさか、な。)

何か思い当たることがあったが、すぐにナツ達を追いかける。

神殿の頂上に辿り着くと

黒い装束を着た集団が、怪しげな呪文を唱えていた。

「月・・・」

「ホントに月の光を集めていたのか」

「それをデリオラに当ててどうする気?」

「ベリア語の呪文・・・月の雫(ムーンドリップ)ね」

そう答えたのは星霊リラだ

「あんたまだいたの?」

「あいつらは月の雫(ムーンドリップ)を使って地下の悪魔を復活させる気なのよ」

「何!?」

「バカな!?絶対氷結(アイス・ド・シェル)は融けない氷なんだぞ!!」

絶対氷結(アイス・ド・シェル)・・・やはりデリオラのあの氷は・・・」

「その氷を融かす魔法が月の雫(ムーンドリップ)なのよ。一つに集約された月の魔力はいかなる魔法も解除する力を持ってるのよ」

それを聞き、グレイの顔が強張る

「あいつら・・・!!デリオラの恐ろしさを知らねぇんだ!!」

「この島の人が呪いだと言っている現象は月の雫(ムーンドリップ)の影響だと思うわ。一つに集まった月の魔力は人体をも汚染する。」

「それほど強力な魔法・・・ということか」

儀式の場に、仮面の男が姿を現した。

その後ろに、眉毛が異様に太い男、動物の耳を生やした男、ゴスロリを着た女
そして蒼い長髪の、水着を着た女がいた。

「悲しいことですわ零帝様、昼に侵入者がいたようなのですが取り逃がして
しまいました。」

「侵入者・・・」

零帝と呼ばれた男の声を聞き、グレイが息を呑む

「あいつが零帝か!」

「エラそうな奴よね、変な仮面付けちゃって」

「そっかな、かっこいいよ?」

「ああいう着飾った奴はロクな事を考えないぞハッピー?」

「その偏見もどうかと・・・」

「デリオラの復活はまだなのか?」

零帝の問いに答えたのは、蒼髪の女だった

「この調子なら今日か明日には融けると思うわ」

「どっちだよ!!!!」

「いちいちキレないでよトビー!」

「いよいよなのだな・・・侵入者の件だが、ここに来て邪魔はされたくない。」

「ええ、ここには外れにある村にしか人はいないはず。」

「村を消してこい」

「はっ」

「了解」

「アオン!」

「わかったわ」

零帝の出した命令にナツ達が驚く

「何!?」

「村の人達は関係ないのに!?」

「どうもこうもねーさ!」

「この声・・・おい・・・まさか・・・!!!」

グレイの呟きを余所に

ナツが立ちあがった

「もうコソコソするのはゴメンだ!!!」

ナツは炎を吐き、こちらに零帝達の注意を引く。

「邪魔しに来たのは俺達だぁぁぁぁ!!!」

「何なの!?」

ナツの暴挙に驚くラストだったが、このままでは村に被害が出るのは全員わかっており、ルーシィ達も立ちあがる

「もうなるようにしかならないわね!」

「あたしはどうすればいい?歌おうか!」

「あんたは戻ってなさい」

「ええ~つまんな~い!」

「いいから下がれってリラ」

「あの紋章・・・妖精の尻尾ですわ」

「なるほど、村の奴等が助けを求めたか」

「何をしている。とっとと村を消してこい」

しかし、ナツ達が出ても状況は変わらなかった

「邪魔をするもの、それを企てたもの、全て敵だ」

「何でだぁぁぁぁ!!」

「くそ、ここで殲滅する!!」

「テメェェェェ!!!」

零帝へ向かうナツとラストをグレイが追い越し

「その下らねぇ儀式をやめやがれぇぇぇぇ!!!」

氷の刃を波のように繰り出し

「はぁぁ!!」

零帝も同様に氷を放ち

互いの氷がぶつかりあい砕け散った

「あいつも氷!?」

「何だ・・・一体どうしたんだグレイ・・・」

「リオン!!!」

零帝の名前を言い放ったグレイに、ナツとルーシィ、ラストは息を呑んだ

「え!?」

「リオン!?」

「テメェ・・・自分が何やってるかわかんねぇのか!?」

「フッ、久しいなグレイ」

「あの二人知り合いなのか!?」

「何の真似だよこれは!!」

「村人が送り込んだ魔導士がまさかお前だったとはな。知ってて来たのか?それとも偶然か?まあどちらでもいいがな」

「零帝リオンの知り合いか」

リオンの仲間の4人も少なからず驚いていた。

「早く行け。ここは俺一人で十分だ」

「はっ!」

4人はその場から立ち去る

「行かせるか!!」

「まてナツ!迂闊に動くな!!」

グレイの忠告は遅く、リオンから発せられた冷気がナツを凍らせ始める。

「ぐあぁぁぁぁ!!」

「ナツ!!」

「ハッピー!ルーシィを頼む!!」

「あい!!」

ハッピーはルーシィを掴み空へと上がる。

それを邪魔しようとリオンを、グレイが氷を放ち阻止した

「くっそ動けねぇ!!」

「隙を作って女とネコを逃がしたか。まあいい、奴等ごときじゃシェリー達は止められんだろ」

「妖精の尻尾の魔導士を甘く見るんじゃねーぞコラァァァァ!!」

そう叫ぶナツを、グレイは蹴り飛ばした。

「だぁぁぁぁぁ何しやがるグレ~~~~イ!!!」

「グレイ!お前何を」

「相変わらず無茶をする、仲間じゃなかったのか?」

「あいつはその気になりゃ氷ごと破壊できる魔法だろ!」

つまり、リオンは氷ごとナツを砕くことができたということだ

「それで俺の魔力が届かないところへやったわけか。やればできるじゃないか」

「いい加減先輩面すんのやめてくんねぇかな、リオン!!」

顔を強張らせながら、グレイは一歩前に出た

「お前はもうウルの弟子じゃねえ!!」

ウルの名に聞き覚えがあったラストは目を見開く

「ウルだって!?確かデリオラとの戦いで・・・」

「お前もだグレイ」

リオンは仮面を脱いだ

「ウルはもうこの世にいないのだからな。」

「デリオラを封じるために命を落としたんだ!ウルの残したモンをテメェは壊そうとしてんだぞ!!!」

「記憶をすり替えるな、ウルはお前が殺したんだ。よくおめおめと生きていたものだ。グレイ」

しばらく無言で、グレイとリオンが睨みあう。

(一体どういうことだ・・・ウルを殺したのはグレイ、だけどウルは絶対氷結(アイス・ド・シェル)でデリオラを封じた・・・何がどうなってる?)

頭の中で情報を整理する中、リオンが沈黙を破る

「何度でも言ってやるさ。ウルを殺したのはお前だ・・・名前を口に出すのも烏滸がましい!!!」

リオンは氷の鉄球をグレイにぶつけて弾き飛ばした

「グレイ!!」

「リ、リオン・・・!」

「どうした?後ろめたくて手が出せんか?ならば邪魔をしないで欲しいな。」

「グレイ、一旦退くぞ。」

ラストがグレイに手を差し伸べたが、それを払いのけた。

「ここはいい。お前はルーシィのところに行け!」

「だが」

「させるか」

リオンはナツに放った魔法をラストに浴びせ始めた。

「くっ!?」

右腕が凍り始める。

「オールクラッシュ!!」

DBを使い凍りつく氷を砕き、右腕の凍結を防いた

「すまんグレイ、後は頼む!!」

ラストは神殿を飛び降りた。

「フン、逃がしたか。(俺の魔法を防いだ?奴は並みの魔導士ではないな)」

疑問に思うリオンだったが、今はグレイと向き合った。

「まあいい、俺はデリオラを復活させる。」

「させねぇよ!!!」




・・・で?






「というわけでね、これから攻めてくる奴等はみんなをそんな姿に変えた犯人なのよ!」

「その犯人がここへ・・・!」

逃げ延びたルーシィは村人に神殿であった事を説明した。

「でも言い換えれば捕まえて元に戻る方法を聞くチャンスだわ!」

「捕まえると言ってもあの4人、多分魔導士だよ?簡単にはいかないよ」

「そうね、こっちの人数が多いとはいえ魔導士は0」

「ルーシィは戦わないって設定なんだ」

「俺がいるぞ、魔導士1だ」

聞こえてきた声の方を見ると、遅れてきたラストが村に到着した。

「ラスト!無事だったんだ!」

「なんとか逃げ出せた。だがグレイが・・・」

「この騒ぎは何事かね?」

そこに村長が二人の前に現れた。

ちなみにものすごくモミアゲが長い

「聞いてください!ここにもうすぐ敵が攻めてきます!」

「敵!?」

「そいつらが森の遺跡に住みついていてみんなの身体をそんな風にした犯人なんです!」

「そんなことは聞いとらん!!月はまだ壊せんのか!!!」

村長の叫び、ラストは思わず一歩下がった。

「だ、だから月を壊す必要はなくって犯人を捕まえれば」

「月をぉ!!月を壊してくれぇぇぇぇぇ!!!」

取り乱す村長を村人数人が止めた。

「村長落ち着いてください!」

「さあこっちへ!」

村人に掴まれ家まで連れられる光景を、ルーシィとラストは冷や汗を垂らして眺めていた。

「とんでもない依頼を受けたもんだな。月を壊すって」

「う、うん・・・」

「気にしないでください。やっぱりボボ・・・息子の事がありますから」

「息子?」

「ラストは知らないんだったね。実は・・・」

ルーシィから、心まで悪魔になった村長の息子を殺したと教えられ、複雑な表情を見せた。

「そうか・・・村の為とはいえ、つらいものだな・・・」

「これ以上そうならないために敵を捕まえるのよ!」

「しかし、どうやって?」

「フッフッフ、ここは妖精の尻尾一の星霊魔導士ルーシィ様に任せて!きっと全て上手く行くわ!」(く~~気持ちいい!!!)

「な、何か調子に乗ってる!」

「ああ・・・嫌な予感しかしない・・・」

心の中で不安を覚えるラストとハッピーだった。

そして、ルーシィの見せる作戦とは・・・?


第13話 完
 
 

 
後書き
次回予告

ラスト「最初は連れ戻そうとしたが、こんな事になるなんてな・・・」

ルーシィ「ええ、村の人達のために今できることをしましょう!」

ラスト「それはいいんだがルーシィ、作戦って何をするつもりなんだ?」

ルーシィ「それはね・・・バルゴに落とし穴を掘ってもらうの!」

ラスト「・・・・・落とし穴?」


次回 ラストVS.セリア


ルーシィ「そう!落とし穴に落ちた連中をラストのDBでコテンパンに叩きのめすの!いい作戦じゃない?」

ラスト「・・・ルーシィごめん、失敗する光景しか思い浮かばない」
 
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