暁 〜小説投稿サイト〜
仮想空間の歌う少年
14ー本番 (終章)
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ログアウトすると俺はさっさと雪宮病院へ向かった。…なんか嫌な予感がしたのだ。原付で向かったのだが雪がチラチラと振り始めていた。

「積もりはしないかな…」

そんなことを考えながら向かっているとあっという間に雪宮病院の駐車場に着いた。ん?あれは…

「和人??」
「佳…」
「なんだ雪宮くんも来たのか。」

駐車場にいたのは服がボロボロになった和人と右目の焦点が合っていない須郷がいた。そして須郷の右手には…サバイバルナイフが握られていた。俺は動揺を隠しながらいつもの笑顔で

「これは須郷さん!どうしたんですか?いや〜目の焦点が合っていませんが?」
「…神を愚弄する君も同罪だ。死んでもらうよ。」

このままでは分が悪いのは確か。俺は和人に笑いかけた。

「ここは俺に任せてアスナに会いに行け…!」
「佳…!」
「あ、ちなみに死亡フラグだね。これ。まあ、任せなさい。…年上の先輩に任せる時だよ。」
「…分かった。死ぬなよ。」
「ここは父さんの病院だよ?…死んでも死ねないね。」

そうすると和人は一目散に病院の玄関にダッシュする。

「おいおい。待てよ。君は殺すと…??」

須郷が和人を追いかけようとするが俺はとっさに後ろに回りこんで膝かっくんする。
まさか膝かっくんされるとは思っていなかったのだろう。大きくバランスを崩して膝をつく。

「くっ??」
「偽りの神様…残念だけどおしまいだよ。この劇は。この舞台はそろそろ幕引き…エンディングだから。」

膝を着いた須郷の顔面目掛けて右ストレートを叩き込む。少し吹っ飛んだと思うと須郷は動かなくなった。
動かなくなった須郷を監視していると和人が呼んだのだろう。警備員さんに須郷の身柄を渡すと俺はゆっくりと明日奈の病室に向かう。
雪がもう完璧に本降りとなっている中。ゆっくりと病室を覗くと…
2人の恋人がキスをしていた。
俺はクスッと笑って。廊下に戻り窓を見る。
黒の剣士と白の細剣使い。それと音符の大鎌を持った笑顔の少年がゆっくりと消えていく幻をみたような気がした。

「ハッピーエンドかい?」
「父さん…」

またもいつの間にか父さんが廊下の壁に寄りかかっていた。
…うーん。なんだろう。大人の貫禄が凄い。

「そうだ。さっき警察が須郷さんの身柄を拘束したそうだ。」
「…あいつに『さん』なんてつけるなんて…」

そう言うと父さんは少し表情を険しくしながら口を開けた。

「佳にはまだわからないと思うけど…大人にはいろいろ抱えながら生きている。そして欲望もある程度止めて生きているのだが…あの須郷さんはそのリミッターを取っ払って突き進んだ。…目的に向かうのなら最高の手段だ。そういう事に関しては敬意すら覚えるね。」
「…」

人道的ではな
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