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『自分:第1章』
『老人ホーム』
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くて戸惑った。

夕方5時、実習終わりで挨拶して帰る。
分校の職員室に挨拶と報告してから寮に帰る。
寮で荷物検査と身体検査。
徐々に他の児童と話す機会も減ってきた。
でも寮内の揉め事は有る。
くだらんイジメも在る。
零那が一言言うたくらいで収まるもんでも無い。
粘っこくて汚いから。
いつまでも調子こいてしよった主犯は逆の立場になるだけ。


通信の勉強と職場実習。
就寝時間が遅くなって、勉強する時間を与えられた。
御飯食べる部屋で勉強できた。
レポートは、解らん所があったら先に進まん。
職員に教えて貰う。

日曜日は、スクーリングがある。
高校に通う。
本校の松山と分校とを使い分けて授業を受ける。
スクーリングは職員が送迎してくれてた。
マダそこまで自由にはさせれんらしい。

職員の許可を得て、レポートを昼休みにする為に老人ホームに持って行くことにした。

昼休みじゃなくても、お年寄りとコミュニケーションとれるようになったから。
此処は色んな人が居た。



戦時中の話をしてくれる人。
家族の話。
悲しい辛い話。
楽しい嬉しい話。
悔しい怒りの話。
不平不満の話。
政治経済の話。
幼児還りしてる人は、まさに子供と話してるようだった。


今の時代に憤りを感じてる人。
今の時代を有り難いと感じてる人。


いつもニコニコ笑ってる人。
いつも怒ってて叫んでる人。
いつも悲しくて泣いてる人。


いろんな人が居る。
いろんな事が有る。
いろんな心が在る。


なんとなく、大事なモノ、解ったような解らんような。
掴みかけてて掴めんような。


たまにしか会いに来ん親に対して高圧的な態度しかとらん子供、孫。
単純に悲しいな。
自分が年老いたとき同じ様にされるだけやで。
解らんねやろな。
かわいそう。

明らかに暴力ふるってる場合も...

此の施設の方針かどうか知らんし、家族の喧嘩とか、そんなん介入してたらキリが無いんかもしれん。
けど、家族と言えど弱いモノ虐めやし、虐待と同じ。
見て見ぬフリはできん。
かといって問題起こすわけにはいかん。
逆上さすわけにもいかん。

洗濯物届けるフリして部屋に入り、空気を変えた。
お婆ちゃんの赤い頬に触れ、撫でた。
娘と孫はバツが悪そうに出て行った。



『家族』という関係性が、正常に成立して無い家庭は何処にでも在る。
解ってる。
知ってる。
でも、それを目の当たりにするのは...キツい。

同じ事を何回も言う、名前を間違う...それでも、うんうんって笑顔で接してる家族が殆ど...

介護は大変やと思う。
でも、たまに会いに来るだけやん。
世話なんか
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