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『自分:第1章』
『慣れ/決意』
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裸足マラソンは、歩いてると踏みしめるから痛いって気付いた。
走れるようになった。
元々走るん好きやし。
逃げるの得意やし。
早い方やった。
競う相手も勝手に決めた。
で、勝手にムキになった。
タイムも計りだした。
ひとつ、やりがいを見つけた。


作業は、殆ど職員と一緒でうっとかった。
反発した。
喧嘩ばっか。
でも、おじぃちゃん先生は投げ出さずに、とことん向き合ってくれてた。
お互い、口は悪いしキツいこと言う。
それすら零那の為にわざとなんやと思うけど。
てか入所児童に対しては、関わる皆にそんな感じだった。
でも、やからこそ、素直に言いたいことぶつけれた。
野菜や果物の畑仕事。
花の育成。
除草。
虫取り。
時には耕すところから。

あらゆることをした。
モノを育てる大変さ。
虫を一匹一匹取り除いた。
雨風、暑さ寒さから守った。
手間のかかる植物も。
それが愛しいとさえ感じてきた。
こんな零那やけど、基本花とかは好きだったりする。


作業は、慣れてくると自身と向き合う時間になる。
最初は覚えることが多かった。
黙々と個人でする作業は好き。
無心になれる。
過去を反省できる。
未来を見据えれる。
不満の対処法を考えれる。
作業は良き時間。
必要不可欠な時間。


初めて和太鼓演奏を聴いたとき、知らず知らず涙がボトボト。
焦った。
式でも泣いて、和太鼓でも泣いて、情けない。
泣いてばっか。


ソフトテニスの時はカナリ泣いた。
悔しくて情けなくて。
自身に対する苛立ちが半端ない。
ラケット持つ事さえままならん。
チカラも入らん。
球も返らん。
定位置に戻ろうにも間に合わん。
100本連続とか。
いきなりバカじゃないん。
ありえん。
耐えれん。
屈辱で屈辱で...
負けず嫌いの零那には耐えきれず涙が止まらんかった。
他の女は、怒鳴られようがブツブツ文句言うだけ。
『うっさい』
『自分動いてないくせに』
『ポンポンこっちに適当に打ちよるだけやん』
でも返事だけはする。
声が出てないと更に厳しくなるから。

負けず嫌いな性格は損する?
ムキになって悔し過ぎて泣いてるのは異常?
あ゛――――――っ!!!
悔し―――――ぃっ!!!

寮でフォームの練習。
素振り。
握力強化。
瞬発力。
イメトレ。
出来ることはしてた。
握力や背筋力は小学生の頃から異常数値やったから問題無い筈。
球技は努力だけじゃどうにもならん。

保健の先生に『怒りが溜まったら保健室おいで』って
言われてた。

握力計測器を握ったら良いって。
最初に保健の先生と話した時、なんかしらんけど急に抱き締められた。
で、その時
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