暁 〜小説投稿サイト〜
I want BRAVERY
17話 New face
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ちょっと無理矢理すぎるかもしれない話の展開だが、ゆかりはちゃんと答えてくれるだろうか。

「う〜ん。モテはしてないと思うな。でも」

「でも?」

「人気がない、ってわけじゃないんだけど」

(なんですって!?!?)

 ゲーム内ではわからなかったが、今の情報は私の障害が増えるかもしれないというものだ。

「あぁ、別に男としてじゃないよ?」

「ぇ?」

「友達としては、ってことよ」

「あ、あぁ・・・なるほど。順平話しやすそうだもんね」

「まぁ、ただの変態としてしか見てない女子もいるけどね」

「へぇ〜」

(そっか、そっか。なら大丈夫なのかな?)


 今日、何が起こるのかわかっている私は、かなり上機嫌で寮へと帰った。

 私は、寮についた後、ドS女に言われた通りに4階の作戦室へと向かった。

「ふむ、来たか」

 ドS女の無駄に冷たい反応に、若干イラっとする。

(原作では『おかえり』とかほざいてたのによぉぉぉ!!)

「待ってたぞ」

「あ、はい」

 真田先輩のその一言で私のテンションはマイナスからプラスへと戻る。

「紹介しておこう」

「え?」

 私と一緒に作戦室へ来たゆかりが、その言葉に反応する。

 この後、誰が来るのか分かっているはずの彩君は、何かいいことでもあったのか、ボーっとしているがその上機嫌さは隠せていない。

 時折、ニヤッとする顔に若干引きながら、私は扉の方を注目する。

「おい、まだか?」

「ちっと待って、重っ!」

???ガラガラ

「テヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘ」

「え!?順平!?・・・なんであんたがここに!?」

「こいつは今日からここに住む」

「今日から?住む?嘘、マジですか!?」

「この前の晩偶然見かけたんだ」

「真田先輩そういうの得意ですもんね〜」

 心なしか、先輩を責める気配を込めた声が真田先輩に掛かる。

「彩。あれは、ある意味運命的な出会いだった」

「きめぇ」

「まぁ、とにかくこいつには『適正』がある。それに協力もしてくれるそうだ」

「『適正』って・・・本当なんですか!?」

 何故そんなに驚くよゆかり。

「オレ、夜中に棺おけだらけのコンビニで・・・」

 なんだか語り始めた順平を横に私はふと思う。

 主人公なのに空気過ぎる。

 なんていうんだろうか。

 『修正力』とでもいうのだろうか。

 普段は明るい私は、今とても暗い、いや静かな子になっている。

 なんだか、やる気がでない。

 というか、話に混ざろうと思わない。

 これが『無気力症候群』だろうか。

 あぁ、なるようになれ
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