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ネギまとガンツと俺
第35話「ガンツと俺」
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「か、楓!?」

 慌てて駆け寄る刹那の言葉が空に響いた。木乃香とカモもその顔を呆然とさせている。

「どういうつもりですか!? タケル先生!!」

 気色ばむ彼女に、いつの間にか無色の顔になっていたタケルは「ありがとう、だが助けは要らない」

「な!? ……ではなぜ、私は――」

 ――撃たれなかったのですか?

「……さぁ?」

 言うと同時。刹那がさらに口を開く前にその身を飛行船から投げ出した。

 慌てて追いかけようとする刹那に、今度はカモが。

「駄目だ、姐さん!!」
「どうしてですか!」
「姐さんまで行っちまったらここにいる姐さんたちが危険なんじゃねえかい?」

 ここにいる面子は、木乃香、カモ、それに気絶している楓。実質戦えるのは確かに刹那だけ。タケルの戦う化け物の規模も戦力も不明な為、ここから離れることはここに残っている面子がそれだけ危険に晒されるということになる。

「……ぐ」

 それに気付いた刹那も悔しげに肩を震わせ、だが諦めたようにため息をついた。

「わかりました、とりあえずここの守りに専念します」
「……にしても、なんでわざわざこっちの戦力を減らすような真似をしたんだ、タケルの旦那は?」
「本当に」

 唸るように考え込むカモと刹那に、黙っていた木乃香が口を開いた。

「そんなん決まってるえ?」
「「え?」」
「せっちゃんらが言う化け物のことはようわからんけど、こわい敵なんやろ?」
「え、ええ」

 躊躇いがちに頷く刹那の反応に、木乃香は微笑んで、言う。

「先輩はウチらを危険な目に合わせたくないだけや。だから楓も気絶させたんやない?」

 その言葉に、少しだけ考えるように目を伏せ、導き出された結論を躊躇いがちに呟く。

「……つまり、一緒に戦う危険を負って欲しくなかった、と?」

 その問いに、木乃香は微笑み、肯定して呟く。

「ほんま、先輩は不器用やなー」
「……なるほど」

 その結論は理解しがたい。

 それなら言葉で言えばいいのではないだろうか。

 だけど。

 強引で不器用、言葉よりも行動で。そこから覗かせる僅かな優しさ。

 そんな彼だから。

 理解しがたいが、納得できてしまう。

「「……」」

 カモと刹那が顔を見合わせ、空気が抜けるかのように息をつく。

「そうですね」
「木乃香姐さんには敵わねぇな」
「??」

 木乃香としては至極当然のことを言ったつもりなのか、褒められてむしろ首をかしげているが、刹那はそれを横目に飛行船の周囲を歩き出す。

「「?」」

 首を傾げる木乃香とカモを目の端で捉つつ「ふむ」と呟く。

 ――必要なことは。


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