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徒然なるバカに
勉強会って、絶対に勉強しないよね
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えないでくれるかしら?泉も」


まったく……、根っからの捻くれものたちだわ。たかが今日から4日間我慢すれば良いだけの話じゃない。

「言い訳はもういいかしら?ほら、教科書出して」

私はそう言い、教科書を出していない2人を催促させる。

「ところでヒナギクさん」

と、綾先くんが私に話しかけてくる。

「なに?綾先くん。わからない問題でもあった?」

「あっ、いえ、そういう訳ではないのですが。優人さんは今日来られないんですか?」

「えっ?」

なんとも拍子抜けた声が出てしまった。

そっか。綾先くんは知らないんだ。彼の成績のこと。

まだ白皇に来て間もない彼なら事情も事情。しかもきちんとした交友関係を結んだのはつい最近の出来事だ、という話。知らないで当然だ。

「そうだよヒナちゃん!優太くん!優太くんも勉強させないと!」

と、泉が綾先くんの言ったことに乗っかって来たではないか。

「いや、泉よ。優太くんが自ら進んで勉強するとでも思うか?」

「そうだな。あの唯我独尊傍若無人自由気ままな彼がこのような集まりに来るとは到底思えない」

「あはは……、それもそうだね」

苦笑いの泉。

まあ、普通はそう捉えても間違いはないわよね。彼の性格上。ーーというか、美希たち、彼の成績のこと知らないじゃ……。

わたしがそう心の中で思った矢先。


ーーバンッ!


美希が机を叩き、勢い良く立ち上がる。

「納得がいかないッ!」

そして、

「なぜ優太くんが!あの彼が!この勉強会はまだしも!補講すら来ていないのことにおまえはそんなにも無関心なんだ!ヒナッ!」

と、いきなりわたしに向けて指を差してきた。

「えっ……!?わ、わたし?」

いきなりのことに驚きを隠せないわたしに続けて言う。

「そう!おまえだッ!あの優太くんが!この勉強会はおろか、補講すらサボっているのだぞ!ただ見ているだけではらしくないではないか!それともあれか!?あの年中お正月みたいなヘラヘラしたバカ面の彼が赤点を回避しているとでも言うのかッ!?」

美希が言い分に他の2人も立ち上がり、加わる。

「そうだヒナ!あの年中お正月みたいなヘラヘラしたバカ面の優太くんが赤点じゃないわけないだろうッ!」

「そうだそうだッ!」

「こうなったら意地でも連れてきてやるッ!」

と言って、生徒会室を出て行く美希。

すぐさまその後を追って出て行く理紗と、泉。

あまりの急な出来事に静止の言葉すらかけれなかったわたし。

あはは、と苦笑いを浮かべている綾先くん。

そして、全くもって関心の意を抱かないナギ。

十人十色百人百様千差万別とはまさにこのこと。

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