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『自分:第1章』
『聴取/確執』
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害者』ってのとは、零那はかけ離れてる。

職員は零那を疑ってる。
被害者として保護することが正しいかどうか。
ほんま笑える。

ごめんね。
マニュアル通りの被害者面できんくて。
もぉ大人や社会に幻滅してるからウジウジ出来るほど純粋じゃ無いんよ。
何年間も放置されてきたし。
おかげさまで捻れ歪んだ心になったわ。


被害者はおとなしく可哀相に不幸なオーラ出しとかなあかんねやろ?

零那が、ココ迄、捻れたのは、子供を守る筈のオマエら腐った大人が信用せなんだからや。
必死の訴えを悪戯やって決めつけて電話を切った。
何年間も...。
一生恨むで。


こんな性格やから損する。
解ってる。
やから『性に興味出てくる年頃やし誘ったんちゃう?』とか言われるんよな。
呆れるわほんま。
それは姉やから!!!

でも、姉は大人の目には『可哀相な被害者』として移ってる。
みんな殺してやりたい。

性に興味?
興味どころか知識も無い。
むしろ嫌悪感しか無いわ。


夏休みも終わりに近付き、男子達は西の施設留置が決まった。
同じ所に行きたかった。
施設の外観や
生活メニューや行事が書かれたパンフレット見て知ってた。
西の施設は長屋タイプ。

零那は家が嫌い。
子供が大嫌い。
東の施設の外観は家。
其れが3棟。
男、女、園児。
それぞれ分かれて住んでた。


仲良くなって、一緒にいるのが楽しくて、離れたくないって気持ちもあった。
お互いの家庭環境とかの話もしてたから、普通の友達とは違う何かがあった。

同情では無く、支え合っていける友達やと想ってた。
零那も何かチカラになりたかった。
『何かあったら言え!助けたるから!』って言ってくれてた。


『定員のこともあるけど、男2人は良しとしてもアンタ含めて3人一緒に行かすことは私が拒否する!!』

そう言い切ったのは一時保護所の責任者。

このオバサン大嫌い。
何かあったらすぐ姉の肩持つし、零那を目の敵にしてる。
姉は被害者なんやって思い込んでる。
婚姻届も子供の名前も無理矢理書かされたものやと思ってる。

何も知らんくせに。
ムカつく。
零那が誰より知ってる。
誰より解ってる。
理屈じゃ無い。

姉とオッサンは完全に愛情で繋がってた。

やから中絶したんが辛かっただけなんよ!!
逢えんくなったから辛いんよ!!
引き離されたから!!
好きやのに!!
って感じ。
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