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『自分:第1章』
『保護』

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ケースワーカーが口を開く。
『もう大丈夫、児童相談所から迎えに来たから安心して。今、さっきの男の人達がお姉ちゃんも迎えに行ったから。』

零那はムカついた。
『は?なんで?意味解らん。助けてって電話して何年間待った思とん!!しかも被害者でもない奴迎えに行ってどぉすん!!アイツが来るんなら行かん!!』


悔しかった。
迎えに来てくれたからって、助かる、解放されるって...単純に喜べる程、綺麗な心は無かった。
今更...今更...って、悔しかった。
それでも、あの家に帰らんで良いなら、結局は保護されることを選んだ。


何時間か経って、姉が無事保護されたとケースワーカーに連絡が入り、零那にも『お姉ちゃんが来るから』って教えてくれた。
ごっつげにムカついてたけど...
一緒に行くことになった。


姉が部屋に入ってくる。
思いっきり被害者面、不幸面して入ってきた。
殴りかかりたくなった。
衝動的に。
ポケットのカッターで刺そうか。
どぉなんねやろ。
でもカッターじゃ死ねん。
今更何人殺しても同じ。


男の人の数が増えた。
警察、児相の所長、裁判関係者、心理判定担当、その他...例外の人数だったらしい。


必死で助けを求めて嘘つき呼ばわりした腐った奴達。
加害者と同じ。


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