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アラガミになった訳だが……どうしよう
派遣社員になった訳だが……どうしよう
10話
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ロと見てくる。狐のような糸目せいでイマイチ視線は分かりにくいが、確実に俺を見ていることだけは分かる。
「それにしても驚いたよ、マキナ君が意思疎通の可能なアラガミだとは分かっていたが………人型のアラガミだとは、実に興味深い」
「はぁ…それに関してはまた今度だ。早く要件を言え、俺の正体がフェンリルの奴らに気付かれると色々困るんだ」
「ああ、そうだったね。では、ここに呼び出した理由だけど、これを見れくれ」
サカキに手渡された一冊のファイルを開くと、中には軍がロシアで大規模なアラガミの討伐作戦を行うという事が書かれており、大まかな作戦の内容とフェンリルがゴッドイーターを援軍として何名か派遣するという補足説明もあった。
これは………アニメPVの内容だな。今は2056、いや途中で年が変わったから2057年だからあと10年と少しか……俺がこの世界に来て大分経ったな。
「で、これがどうしたんだ?」
「しばらくロシアで暮らして貰えないかな?」
What?
「軍からフェンリルにロシアがこの作戦に適しているかを調査するよう命令がきたんだけれど、マキナ君も知っているようにゴッドイーターの育成はまだまだ黎明期で、ロシアのような広大な地域を調査するには少々不安があるんだ」
「つまり、ゴッドイーターがマトモに使えるようになるまでその調査を俺がやれってことか?」
「そうだね。恐らく、5年ほどになると思うよ。ロシアの偽装戸籍と仮の家も用意してあるから住居の面では心配しなくても大丈夫だ。それに近々フェンリルからも同じような依頼が来るはずだ、休暇を取ると思って調査を引き受けて貰えないかな?」
確かに前にロシアの辺りを通った時はロクなアラガミもいなかったし、アナグラに真っ当な家もある分生活の質も悪くはないだろう。だが、5年は長すぎる 。
「流石5年は長すぎる、せめてその半分にしろ。何が悲しくて5年も雪ばかりの白い国にいなきゃならんのだ。それに普段の依頼をこなすために一々近くの支部に置いておくのも、ここに来るまで散々な目にあった吹雪を毎度毎度通らなきゃならん。それを休暇としてやるには御免被るな」
「それは困ったな…仕方ない、ゴッドイーターの年齢を下げて数を増やすしかないか……未来ある若者がが散っていくのは心苦しいが仕方ないね。ああ、マキナ君、こんな所までわざわざ済まなかったね」
OK、こいつは外道だというのが今分かった。
「………やればいいんだろ、やれば」
「おお、やってくれるのかい!?ありがとう、助かるよ」
「ただし、5年が限度で、調査もアラガミを喰うついでだ。それと報酬の半分は現金でカナメのところの送っておけ」
「分かった。それにしても君はつくづくカナメ君が気に入っているようだね、何か理由でも?」
「俺がこれだけ自由に動き回れるのも、カナメがフェンリル相手
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