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アラガミになった訳だが……どうしよう
アラガミになった訳だが……どうしよう
4話
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、今ならばオウガテイルにでも負ける自信がある。
なにしろ、強引に体のオラクル細胞を一点に集めたのだから、右腕を以外はかなりギリギリの脆さなのだからな。
おかげで、ウロヴォロスから離れる時に蹴った右足が完全に崩壊したのだから、全くもって笑えない状況だ。
恐らく、丸一日位はここで体の構造を組み直さなければ動くことすらままならん。右腕で地面を這いながら近くの木に壊れそうな体を寄り掛からせ一息つくと、先程のウロヴォロスが去って行く後ろ姿が僅かだが見え、心の中でざまぁみろと言いいながら俺は意識を失った。



目が覚めると既に日は沈み、周囲は完全に闇の中だった。
もっとも、アラガミにとっては暗闇などさしたる問題ではなにのだがな、体の様子を見ると殆どは回復していたが左腕だけは単純にオラクル細胞が足らないらしく、極端にか細くなり触れれば折れてしまいそうな枝のようになっている。
どうやら、しばらくの間は小型アラガミを狩り続ける羽目になったようだな、コンゴウのような中型アラガミの相手をするには些か不安が大きすぎる。
これ以降はオラクル細胞の一点集中は控えるとしよう、一撃必殺に近い威力にはなるが代償がこれでは釣り合いが取れない。
それにしても内部からのコクーンメイデンの棘は中々に強力だったな、思いつきでやったのだがあそこまでの被害を与えられるとは思わなかった。
今後も戦法の内に入れるとしよう、そうだな………ケルト神話から取ってゲイボルグと名付けよう、確か神話でもこの戦法と似たような武器だったはずだ。
投げれば三十の鏃となり相手を貫き、突けば三十の棘となり相手を破裂させる………考えてみると意外と実現可能かもしれんな、余裕がある時にでも前者の効果も試してみるとしよう。
まぁいい、今はそんな事よりも小型アラガミを探すべきだな、ウロヴォロスがこの辺りにいたおかげで周囲のアラガミは散ってしまったからな。
なによりも、当初の目的のためにも旅が続行できるような体にならなければ、この状態ではグボログボロを倒すのは少々の不安がある。
それに水中を問題なく活動するには一体では足りんだろうし、容易くそう大量に見つけられるとは思えんし時間の問題もある。
ウロヴォロスのような災害級のアラガミが暴れたんだ、確実に人間側の調査隊やらが来るだろう、流石ここで見つかるわけにはいかんぞ。
体の節々に地味な痛みは音楽でも聴きつつ……ってそんなオラクル細胞の余裕もないか。
全く、音楽もなし同行者なし明かりもなしの状態で見知らぬ山中で空腹、完全に遭難者そのものじゃないか。
しみじみとアラガミの体である事を喜ばなきゃならんな、まぁアラガミの体で無ければオウガテイルに喰い殺されてただろうがそれは言いっこなしだ。
はぁ…当面の拠点を探すためにも廃墟でも探すか、旅が開始数日でいきなりの
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