暁 〜小説投稿サイト〜
オズのモジャボロ
第十一幕その二
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「川という場所はね」
「アメリカでもそうだよ」
「中国でもね」
 ジョージと神宝も言ってきました、ここで。
「川はいいものだよ」
「皆を助けてくれるよ」
「アメリカもミシシッピーに随分助けられているよ」
「黄河とか長江がないと中国はどうなっていたか」
 二人も川は役に立つと言うのです、そして。
 恵梨香もでした、こう言いました。
「川ね、日本だと淀川とか」
「日本でもだよね」
「川は皆の役に立ってるわよね」
「行き来に使えてお水をくれて」
「お魚も獲れて」
「そうよね、川って有り難いわ」
 しみじみとしてです、恵梨香も言うのでした。そして五人のお話を聞いていたモジャボロも彼等に言うのでした。
「オズの国も同じだよ」
「川が役に立っていますね」
「凄く」
「そうだよ、オズの国にも川が一杯あってね」
 そうしてだとです、五人ににこにことしてお話をするのでした。
「凄く役に立ってくれているよ」
「そうですね、どの国でもですね」
「川は役に立ってくれていますね」
「私達の世界と一緒で」
「今もこうしてね」
 川を使っています、モジャボロ達にしても。だからこそ言うのです。
「いい感じだよ」
「本当にそうですね」
「移動も一瞬ですし」
「さて、それじゃあね」
 また言うモジャボロでした。
「木樵さんのお城にはすぐだよ」
「この川を進んでいけば」
「ブリキの木樵さんのお城にもですね」
「うん、行けるよ」
 本当にです、船で川を下っていけばというのです。
「寝ていても行けるから」
「今は船旅をですね」
「楽しめばいいんですね」
「そうだよ、じゃあお話をしたり飲んだり食べたりしてね」
 そうしてというのです。
「船旅を楽しもう」
「jはい、わかりました」
「今は」
 五人もです、笑顔で応えてなのでした。
 今は船旅を楽しく過ごすのでした、やがて両岸の赤がj綺麗に黄色の世界に一変してでした。夜も朝も船旅をしていって。
 遂にでした、皆の左手にお城が見えてきました。そのお城はといいますと。
 石や木ではなくです、ブリキで出来ています。ブリキが日の光を反射してとてもきらきらとしています。そのお城を見てでした。
 ドロシーは明るいお顔で五人にこう言いました。
「あのお城がね」
「ブリキの木樵さんのお城ですね」
「ウィンキーの皇帝の」
「ええ、そうよ」
 まさにです、あのお城こそがというのです。
「着いたのよ、木樵さんのところにね」
「本当にあっという間でしたね」
「あっという間に着きましたね」
「そう、川旅はあっという間に終わるものよ」
 ドロシーは前から来る爽やかな風を受けてでした、そうして。
 身体を大きく左右に延ばして明るい笑顔になってこう言うのでした。

[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ