暁 〜小説投稿サイト〜
戦姫絶唱シンフォギア/K
EPISODE12 約束
[1/3]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話

〜同時刻 私立リディアン音楽院 音楽室〜


私立リディアン音楽院――――そこは都内屈指の名門女子高で特に音楽に精通した学校だ。清楚でお嬢様校のイメージが強く敷居の高いイメージが持たれがちではあるが実際そんなことはない。有名なのは翼くらいで学校そのものの偏差値なのどはそこまで高くはないし、お嬢様学校というイメージも女子校・音楽・綺麗な校舎と歴史ある伝統校というだけでそのようなイメージが持たれているだけであり、中には響のような割とフランクな生徒も多い。また、地下に二課の施設があるとだけあってここには特異災害対策機動部の人間も教員という形で籍がある者もいる。

 まぁ、なにが言いたいかというと、二課の人間ということは必然的にここにも出入りできるというわけで、それが生徒の招待だったり、身内であれば承認と身分さえ明らかになれば自由に出入りできる場所ということ。その証拠として、雄樹が首から下げた来客用のパスがそれを示している。


「まさか本当にお願い聞いてくれるなんて思わなかったですよ」

「未来ちゃんの頼みだもん。俺にできることならきくよ。それで、相談って言ってたけど・・・・」


いつぞやフラワーで話していた相談とやらに訊いてみる。なんとなく予想のついている雄樹は普段通りの接し方で近くの席に座って未来の言葉を待った。


「・・・・実は最近、響の様子がおかしいんです。落ち込んで帰ってきたと思ったら、すっごく元気な顔して帰ってきたり・・・・それに、ちょくちょく部屋に戻ってくる時間も遅い時があるんです。雄樹さん、何か知りませんか?」


さて、困ったことになった。響のその事情についてはよく知っている。何せ自分も一緒に居たりするのだから。でも、ノイズと日夜戦っていて、今もその基地で健康診断受けてます、なんて言えるはずもない。響のことだからそこはうまくごまかしたりしているんだろうが、それでも嘘や隠し事は嫌いな未来だ、いつボロがでてもおかしくはない。

親友の帰りが遅い、さらにはなにか隠している。それだけで未来が不審に思ったり心配したりするには充分すぎる材料だ。あらかた予想はついていたとしてもさすがにこの質問に迂闊に答えるわけにはいかない。

どうしたものか。


「・・・・まさか雄樹さん、響がおそい理由について何か知ってるんじゃないですか?」


ギクッ――――そんな言葉が口から出かけて慌てて飲み込む。ジと目で見てくるのがかなりつらい。


「お、俺もわからないかな。最近は休みの日しか会わないし、俺もほとんどこっちに来てからはお世話になってる人の仕事の手伝いとかしてるから」


「ですよね」とため息をつく未来。ホッと胸をなでおろす雄樹だがなんとかここはフォローしてあげたいところ。男として、困ってい
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ