暁 〜小説投稿サイト〜
I want BRAVERY
34話
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きではない。

 なんて、心の中で学校のシステムにぶちぶち文句を言いながら、宿題をやるためにノートと教科書をカバンから出した時だった。

???PiPiPiPiPiPi

 携帯が鳴った。

「ん?」

 ポケットから携帯を取り出す。
 携帯を開くとメールが着ていた。

 原作で主人公は携帯で電話していなかったイメージがあったが、メールを使うことももちろんある。

「・・・おぉ!!」

 思わず叫んでしまった。
 ポーカーフェイスで、クール(※違います)な俺が叫んでしまうとは。

「長谷川さんから遊びのお誘いじゃないかぁ!」

 試験の前は流石にないが、それ以外はほぼ毎週遊びに誘われる。

 大抵は伊織や友近なのだが、今日は珍しく長谷川さんだ。


『11月23日 20:48
From:saosao-sao@xxx.ne.jp
sub:明日
???????????????

 明日、もし暇だったら遊びませんか
?新しく友達が出来たので紹介した
いです。

                 沙織 』



「新しい友達か・・・長谷川さんもずいぶん変わったな」

 学期初めのようい、クラスから浮くこともなくなり友達も増えてきたようだ。

 俺があまり親しくない人間が友達になった時は、毎回俺に紹介するのを兼ねて遊びに行くことが多い。

 俺が、趣味が『友達作り』と言ったせいだろうか。

「空いてるよ・・・と」

 明日行ける旨を伝えて、集合時間と場所を聞く。

 しばらくして返信がくる。


『11月23日 21:01
From:saosao-sao@xxx.ne.jp
sub:Re:明日
???????????????

 昼の1時にポロニアンモールの噴
水前に集合の予定です。

                 沙織 』


 多分聞いても答えてくれそうにないので、紹介してくれる人のことは聞かない。

 了解、とメールを打って送信し、携帯を閉じる。

「いつになったら長谷川さんにフラグ立つんだろうか」

 原作で彼女のコミュは相手が女主人公だったため、攻略法がない。

 年上の彼女なんてできたことがないので、長谷川さんにどう接すればフラグが立つのか分からない。

 たぶん、今のままで行くと俺は『頼りになるお友達』で終わりそうな気がするのだ。

 というかこれは原作キャラの全ての女子に言えることだ。

 ふと嫌な予感がする。

 俺が彼女達と仲を進展できないのには訳があるのではないか。
 
 もしかすると原作の男主人公用なのかもしれない。

 しかし、そう考えると長谷川さんは関係がないはずだ。
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