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I want BRAVERY
32話
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め、倒した場所で留まるのはあまりよろしくない。

 たまに1体目で線をなぞり損ねると、結構危ないのできちんとなぞれたかどうかの確認をするまえに距離を先にとるようにしている。

 実際、シャドウの懐に飛び込めるようになるまでに結構時間がかかった。
 今は12階だが、俺がちゃんと戦えるようになったのはつい昨日のこと。

 一昨日まではたったの5階で止まっていた。

 俺がちゃんと攻撃できるようになると、ほぼ全ての攻撃がクリティカルで当たるようになり、毎回『1more』のチャンスが来る。

 最近思うのだが、どうにも『魔眼』で見える線を綺麗になぞるというのは難易度が高い。

 ぴったりなぞれた時は、文句なしに一撃で倒すことが可能だ。
 しかし、少しズレたりした場合、ズレの大きさに応じて威力が下がっているようだ。

 線の方ではイマイチわかりづらいので、点の方で説明すると、
 ど真ん中は一撃、つまり100%ダメージ。
 
 そのど真ん中というのがまた範囲が小さい。
 だいたい俺の目測でいくと、中心から半径1cmといったところだと思う。
 それより1cm間隔でズレるたびに、20%減といった感じだ。

 掠れば即死、とかにして欲しかったのだが現実はそう甘くは無かった。

 100%の確立で一撃で倒すのは俺には難しいようだった。
 しかし、線や点はある程度掠ればそれだけでクリティカルにはなる。

 クリティカルになるということは掠るだけで敵が吹っ飛ぶので、真田先輩にはいらぬ誤解を招いてしまった。

「琉峰!次いくぞ!次!」

 この真田先輩のテンションはどうにかならないものだろうか。
 昨日からずっとこのテンションなのだ。

 俺が戦力になることを知ってからはもうヤバイ。
 シャドウと戦闘をした後に休んだり、体力を回復したりすることなくドンドン次へと行くのだ。

 そうでなくても先輩の戦闘時以外の時の通信に対応するので疲れるというのに、相方はこのテンション。
 その上、戦闘が終われば桐条先輩から地味に小言を言われたりと、もう散々だ。

 もし俺がペルソナを召還した後、余計に戦力として換算されるのは嬉しくない。
 非常に嬉しくない。

 しかし、14階で行き詰った場合、原作ではないので進むことは出来ないはずだ。
 
 それを考えると、原作開始時までにいくらレベルを上げようとしても、一定以上は上がる気がしない。
 そのうえ原作メンバーのペースでタルタロスを上っていくのは目に見えている。
 ならば必然と追いつかれることになるだろう。

 そうなると、レベルが高いから安心、なんていうことは出来ない。

 俺の平和は一体何処へ行ってしまったんだろうか。

「見つけたぞ!シャド
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