暁 〜小説投稿サイト〜
I want BRAVERY
31話
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先輩は揺さぶるのは止めてくれたが、肩を掴む手にはさっきより力が篭っている。

「そ、そんなぁ」

 先輩は、最近友近の習慣と化してきたorzのポーズをとる。

「あ、もしかして次移動?」

 俺は後ろの席にいる、比較的真面目な性格の女子に聞く。

「うん。そうだよ」

 目の前の光景の一切を無視して答えてくれる。

「じゃ、移動しなきゃね。おら、髭行くぞ」

「え?彩、この人は?」

「いいの、いいの」

 先輩は嘘泣きしながらこちらにチラチラと視線を送ってくる。

 が、無視。

「早くしないと遅れるって」

 そう言って先に教室の出口へと向かう。

「彩くぅ〜ん」

 後ろから呼ばれるが、まぁ無視だ。

(畜生!自分だけ安全な所からサポートかよぉ!)

 これだけで俺には十分さっきの仕打ちをする理由になる。

 どうにかして先輩を前線に出せないかと考えながら俺は移動教室へと向かった。
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