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とある星の力を使いし者
第145話
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一方通行(アクセラレータ)は濡れた路上の上に倒れていた。
ざーざーと降りしきる雨の中、一方通行(アクセラレータ)は雨を全身で受けたいから路上に倒れいている訳ではない。
そうならざるを得ない状況まで追い詰められたのだ。
チョーカー型の電極の制御スイッチをONにすれば、十五分だけだが第一位としての能力が復活する。
この状態なら核爆弾が直撃しても、傷一つつかない。
現に先程、猛スピードで突っ込んできた黒いワンボックスカー相手に傷一つなく立っていた。
能力を使い、その黒いワンボックスカーを破壊して乗っている男を瀕死の所まで追い詰める事ができた。
黒いワンボックスカーは盗難車らしく、ナンバープレートが強引に付け替えたらしき跡や、エアバッグが起動しない所や、鍵穴にこじ開けた形跡がある。
さらに後ろからの接近を悟られたくないのか、陽も落ちているのにフロントライトは消えていた。
一方通行(アクセラレータ)は自分に恨みのある奴か利用しようとしている研究機関か。
正直、どちらでも良かった。
自分をあちら側に戻そうとする輩は必ず来ると思っていた。
だからこそ、そういった輩が来たらどうするか既に決めていた。
ブチ殺す。
実にシンプルな思考だった。
それに従い、目の前の黒いワンボックスカーと男、後部座席にいた男を徹底的に追い詰めた。
殺さなかったのは一方通行(アクセラレータ)が飽きたのと、その後に三台の黒いワンボックスカーがやってきたからだ。
どの車も最初に突っ込んできたワンボックスカーと同じ盗難車だろう。
ナンバープレートや鍵穴が同じように細工されていた。
能力は充分に発動している。
これなら一〇秒で始末できる。
その時だった。
取り囲んでいる三台の車の後部スライドドアから、黒ずくめの男を蹴り落として中から一人の男が出てきた。
白衣を羽織った長身の男だ。
研究者のくせに顔面に刺青が彫ってある。
その両手には、細いフォルムの機械製グローブがはめられていた。
一方通行(アクセラレータ)はその男の顔に見覚えがあった。
木原数多
かつて、学園都市最強の超能力者(レベル5)の能力開発を行っていた男だ。
この黒ずくめの男達を見る限り、木原がボスである事は間違いないだろう。
木原の言葉曰く、上がうるさいと言っていた。
もしかしたら組織の頭だが雇われているかもしれない。
木原は一方通行(アクセラレータ)に近づき、金属製の細いグローブに包まれた拳を一方通行(アクセラレータ)に向かって飛来する。
ナニ考えてンだこの馬鹿、と呟いた。
そう思うのも無理はない。
一方通行(アクセラレータ)の『反射』は発動したままだ。
この状態の一方通行(アクセラレータ)を殴っても誰も傷つけられない。
むしろ自分に返ってくる。
それは木原が一番分か
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