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真・恋姫無双 矛盾の真実 最強の矛と無敵の盾
拠点フェイズ 4
拠点フェイズ 一刀 張飛 孔明 曹操
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  ―― 一刀 side 漢中 ――




「だらぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
「――フッ!」

 くそっ!
 また避けられた……

「……そんなものですかな?」
「〜〜〜〜〜〜っ! まだまだぁ!」

 俺は呼吸を整えつつ、半身になって構える。
 相手との相対距離は、ほぼ五歩というところ。
 ならば――

「ハァッ!」

 一歩目を蹴り、二歩目で加速し、三歩目で飛ぶ。
 そのまま上段から蹴りを――って、飛びすぎ!?

「――甘い」

 軽々と避けられ、さらに俺の頭目掛けて槍の石突が――

「どぇああああああ!?」

 かすった! ジャリッって言ったよ!?

「フッ!」
「あいたぁ!?」

 石突が跳ね返るように動き、返す槍の刃の部分が振り子の様に俺の尻を凪ぐ。
 本来ならば切り裂かれてもおかしくはない勢いだが、幸い俺の着ているのはオリハルコンスーツ。

 同じオリハルコンの刃でもない限りは、傷もつかない。

「やれやれ……攻撃が単純すぎます。それでもご主人様の兄君(あにぎみ)ですか?」
「にゃ、にゃにおう!?」

 すぐに体勢を立て直すが、その喉元にはいつの間にかつきつけられた刃の先端が――

「それまで! 星の勝ちとする!」

 審判の女性――関羽さんがそう宣言した。

「〜〜〜〜〜っ! くっそう……」

 悪態をつく俺の前で、相手であった趙雲さんが深々と礼をした。

 ちっくしょう……息も切らしていやがらねぇのな。

「一刀殿は、動きが単調すぎます。攻撃する場所を凝視していては、相手にそこを狙うと言っているようなものですぞ?」
「あー……それ、前に教官からも言われたなぁ」
「弱点とわかっているなら直すように努力なさいませ。今のままでは我らはおろか、東西南北の警邏隊の隊長らにも不覚を取られかねませんぞ?」
「うっ……ど、努力する」

 くそっ……カンがいまいちつかめないんだよな。
 体の方はなんともないって言っていたけど、なんとなく感覚が掴めていない。
 それもそのはず……だって俺の身体は――

「微妙に背は伸びているし、寝ていたっていうのに筋力は付いているし……自分の体とは思えないんだよな」
「は?」
「……どういうことですか?」

 あ、関羽さん。
 
「……俺が数年寝ていたってのは、知っているだろ? どうも俺が寝る前と起きた時とじゃ、自分の体のバランスが違うんだよ」
「バランス……?」
「あ〜……例えば腕の太さ。俺、こんなに筋肉ムキムキじゃなかったはずなんだ」
「ムキムキ……?」
「……面倒くさいな」

 どうも語呂に齟齬があるというか……言葉は翻訳されているけど、ニュアンスが伝わらないっ
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