暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜狩人と黒の剣士〜
訓練と罠
[1/3]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
翌日の朝、俺は白のコートの袖に手を通すと、ミザールと共に55層グランザムへ向かった。
今日から血盟騎士団の一員として活動する。だが、本来五人一組で攻略に当たる所を第二副団長ミザールの強権発動により、二人のパーティーを組むことになった。
しかし、ギルド本部で俺を待っていたのは意外な言葉だった。
「訓練?」
「そうだ。私を含む団員四人のパーティーを組み、ここ55層迷宮区から56層主街区まで到達してもらう」
そんなことを斧戦士………ゴドフリーが言った。
「ちょっとゴドフリー。ライトは私が……」
「第二副団長と言っても規律を蔑ろにされては困ります。アスナ様にも言いましたが、一度はフォワードの指揮を預かる私に実力を見せて貰わねば困ります」
それでも食って掛かろうとするミザールの肩を叩き、いさめると、
「別に良い。その方が信頼出来ると言うならそうしよう」
「うむ。では、三十分後に街の西門に来てくれ」
そう言って、ゴドフリーは部屋を出た。


















それから三十分後、俺は西門に行くと、キリト、ゴドフリー、そしてクラディールが立っていた。
「どういう事だ」
俺はゴドフリーに小声で尋ねる。
「ウム。君らの間の事情は承知しているのだがこれからは同じギルドの仲間、ここらで過去の争いを水に流してはどうかと思ってな!」
ガッハッハと大笑するゴドフリーを細目で見る。しかし、連れてきてしまった物は仕方無いと判断し、俺はクラディールの謝罪を大人しく受けた。本当は殴りたかったが。
「さて、今日の訓練は限りなく実戦に近い形式で行う。危機対処能力も見たいので、諸君らの結晶アイテムを全て預からせてもらおう」
「……転移もか」
俺の問いに、当然と言わんばかりに頷く。ここで渋ればそれだけまた面倒な事が起こらないとも限らないので、俺は全ての結晶アイテムを渡す。念の入った事で、ポーチまで確認された。
「ウム、よし。では出発!」
ゴドフリーの号令に従い、俺達はグランザムを出て、遥か西の彼方に見える迷宮区目指して歩き出した。















暫く歩き、幾つかの小高い岩山を越えた時、眼前に灰色の岩造りの迷宮区がその威容を現した。
「よし、ここで一時休憩!」
ゴドフリーが野太い声で言い、パーティーが立ち止まる。
「では、食料を配布する」
ゴドフリーはそう言うと、革の包みをこちらに一つ放ってきた。それを片手で掴み、開けると中身は水の瓶とNPCショップで売っている固焼きパンだった。
全くと思いながらパンをかじると、ゴドフリーとキリトが倒れた。HPバーを見ると、二人のバーがグリーンに点滅する枠に囲まれていた。麻痺毒だ。
「テメェ、何しやがった!!」
俺は背か
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ