暁 〜小説投稿サイト〜
I want BRAVERY
二十六話  宿題
[1/3]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話


「彩頼む!!」

「頼む!!」

 今現在俺の目の前には二人の男子生徒が土下座をしている。

 ここは俺の部屋、つまり寮の一室。
 そして、時刻は夜の10時。

「またか?」

「仕方ないだろぅ!だってよぉ!」

「鳥海先生がさぁ!!」



 ↓以下、二人の回想。

「あ、伊織と友近は授業終わったら私のとこ来るように」

 若干イライラしたような雰囲気をかもし出しながら、鳥海先生は教室から出て行った。

「ぇ?俺らなんかした?」

「さあ?」

 そう言って二人は互いに首をかしげながら、授業が終わった後、鳥海先生の所へ行った。

「先生、来ましたけど」

 伊織が先んじて職員室に入り、鳥海先生を見つけ、そこへ友近と共に向かう。

「はぁ・・・」

「え・・・何故に開口一番にため息」

「あんたらねぇ・・・コレ」

 そう言って先生が二人にみせたのは二人の成績表だった。

「はぁ・・・」

 段々と二人は状況をつかめてきたようだ。

「他の先生からも注意されてんのよ、私がね、そう私が!」

 そう言って先生はデスクにその紙をたたき付ける。
 なんで私が、という気持ちがヒシヒシと伝わってくる。

「あのねぇ、もうウンザリなの」

 はぁ、とさらにため息をつく。

「は、はぁ。すんません」

 いまだ詳細はわからないが、とりあえず謝る二人。
 とりあえず人生謝っておけばなんとかな

「すいません?謝るくらいだったら駅前のあの美味しいケーキ屋さんの一番高いケーキ買ってきなさい!」

 る、というわけではなさそうだ。

 しかし先生の理不尽な言葉にも、何故そうなるとは言えない二人。

「とにかく!もし今度のテスト悪かったら、毎日呼び出しだからね!」

 その言葉に絶句し、白くなる二人を余所に先生はもう話は終わったと、シッシッとでも言うように二人を追い出した。




「と、言うわけなんですよ」

 平伏したままの体勢で伊織が言う。

「成績が悪い伊織はわかるけど、友近はそんなにじゃないのか?」

 ふと疑問に思ったことを口にしてみる。
 友近は何に関してもモブだったはずだ。

「そう思うだろ!俺もそう思ったよ!そしたらさ・・・」



 ↓以下 友近の回想

「ちょ、先生納得いかないんですけど」

 呼び出された次の日、友近はさっそく先生に抗議しにいった。
 何故、成績が悪いとはいえまだ下に何人もいる俺もなのか、と。

「そんなん知らないわよ。回りの先生達が、あんたが寝てるのが気に食わないって言うんですもの」

(えぇぇぇぇ)




「っていうわけでして」


[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ