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東方攻勢録
第十一話
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の?」
「壁を守っただけです。それがこのスペルカードの力ですから」
 俊司は静かに銃をおさめると、衣玖の体を起こし説明を始めた。
「このスペルカードは俺の能力を延長させたものになるんです。効果は一回きりだけど、どんな場面でも守ると決めた対象を守ることができる。例え俺が気付けていようがいまいが……」
「つまり……鉄壁の防御ってこのなの?」
「そうですね。俺の能力は俺自身が気付けていないと危機を回避できません。スペルカードでそれを可能にしただけです。そのかわり……代償はでかいですけど」
「だい……しょう?」
「はい……おそらくそろそろ……ぐっ!!」
 急に顔をこわばらせると、俊司は胸を抑えながらその場に倒れ込んだ
「えっ……さっ里中さん!?」
「大丈夫です……すぐになお……ゴフッ!」
 大量の血液が俊司の口から吐き出される。それだけではない。目からも赤い涙が出始め、頭からは少しずつ血が垂れ始めていた。腕と脚には傷が入り始め、同時に血があふれ始める。
「ははっ……設定……やりす……ぎた……か」
「とっとにかく医者を! 誰か!! 誰か来て下さい!!」
 衣玖が大声で叫ぶとすぐに人が集まり始める。その中で俊司の意識は途切れて行くのであった。
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