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少年と女神の物語
『流動する鋼』編
第九十二話
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たのか・・・

「待ち人来たるか。ちょうどいいタイミングだったな」

 アレクはそう呟くと、カウンターに何枚かの万札を置いて立ち上がった。
 この枚数、ってことは・・・

「俺の話、高評価がもらえたみたいだな?」
「まあな。暇つぶし以上の意味は持っていた」

 そう言ってから出て行こうとして・・・

「そうだ。今回は世話になった。いずれ機会があれば、ゆっくりと寄らせてもらおう。・・・ああ、君には特に迷惑をかけたな」

 そして、そのまま護堂たちと出て行くのを見てから・・・

「じゃあ、俺もこれで失礼します」

 俺も、店を出た。
 さて、あの二人の会話については周りにいる誰かの頭の中を覗けばいいし・・・・

「少し、散歩でもして帰るか」

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