暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜狩人と黒の剣士〜
怪鳥と面倒な半日
[1/3]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
74層の迷宮区を抜けた森の中で、俺は寝ていた。グリームアイズとの戦闘で神経を思ったより使ったからだ。
そんな訳で寝ていたのだが、索敵に何かが引っ掛かった。
「何だ………?」
俺は起き上がり、そちらを見ると、下の層にしか出ない<怪鳥>イァンクックが珍しく闊歩していた。まぁ、刺激を与えなければ向かってこないのだが、イァンクックは何を思ったのか、こちらを見て、いきなり駆け出しついばみ攻撃を仕掛けてきた。
「待て待て待てぇ!!」
と、言っても待つ訳無く、仕方ないので双剣を抜き放ち、ガードしたのであるが、途端、ピキッ、と嫌な予感しかしない音がした。
(………まさか?)
俺は双剣のガードを解く。すると、片方が二つにパッキリ割れてしまっていた。双剣は二つで一つの武器なので、幸いポリゴン片にはならなかったが、これでは使い物にならない。仕方無く俺はストレージからエウリュアレの宝剣を取り出すと、イァンクックにヴォーパルストライクを放つ。イァンクックのHPは消えたが、またもやパキ、と言う音がした。
(……デジャブか?)
ゆっくり、剣をイァンクックから抜き取ると、途中で剣が折れていた。恐らく、今の一撃で耐久値が切れたものと思われる。
「………リズん所とリンドウん所行かないとか」
俺は自分に呆れて、転移結晶を取り出すと、「転移、リンダース」と言った。

















48層主街区リンダース、その奥にある<リズペット武具店>に足を運んでいた。
「……あんた、馬鹿?」
その持ち主である店長に怒られている最中だが。
「まさか、また剣を折って来るとはね………」
「済まんなー」
「あんたはもう少し反省しなさい!!」
と、グーで殴られる。まぁ、圏内だからダメージは無いが、フィードバックはある。
「で、オーダーメイドでしょ?生憎、前の客であんたレベルのインゴットは無いわよ。取りに行かなきゃね」
「……もしかして付いてこい、と?」
「そりゃ、あんたの剣を作るんだから当然でしょ!!」
「へいへい……」
俺は頼む店間違えたかなと思いながらリズに付いていった。




















「おおおおおおおおおお…………」
60層、クォーターポイントの10層上にあるここには、インゴットが隠されているサブ迷宮区がある。俺達はそこに乗り込んで来た訳である。
祭壇までは、そんなに強いモンスターは出なかったのであるが、大変なのは実は帰りであった。
祭壇からインゴットを取り除くと、急いで来た道を戻ったのだが、途中の中ボスの部屋に、モンスターが配置されていた。<青熊獣>アオアシラと<雷狼竜>ジンオウガである。個々の攻撃はそこまで強くは無いのだが、実はコイツら、面倒
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ