暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンラインーツインズー
SAO編−白百合の刃−
SAO16-約束の代償
[1/12]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 それは、ゲームの中での今の現実世界での、不安を仰ぐような夜。私達はある理由で迷宮区に突入していた。
 その理由は『月夜の黒猫団」メンバーであるサチが誰にも連絡せず、宿屋から姿を消してしまった。だから同じギルドで仲間である私達は必死ににサチを探していた。

「くそっ……いないかよ」
「キリカ、別れて探した方が……」
「バカ野郎! 何が起こるかわからねぇんだぞ! もしもサチが見つかる前にお前らが死んだらアホだろ、バカ!」

 サチが消えた後、ケイタ以下メンバーは大騒ぎ。ギルドメンバーリストから居場所を確認できなかったために、単独で迷宮区にいるせいと思い探しに行くことになったが……。

「キリトの方はどうなのかな?」
「それは私にもわからない。だからテツオ、今は兄、キリトのことよりもサチを探すのに集中した方がいい」
「わかった」

 実は……サチの場所はすでに特定できている。正確に言えば、サチの場所を知っているのは私ではない。サチの場所を知っていて、サチを探しているのは、兄であるキリト。兄は索敵スキルから発生する上位スキルの『追跡』を獲得していたから、サチが行方不明になっても見つけることができる。だけど、それを仲間に打ち明けるわけにはいかない。私達は、レベルを偽って『月夜の黒猫団」の輪に入っている。私達がレベルを偽った攻略組だとバレてしまったら、私達はそこから追い出されてしまうかもしれない。
 兄は一人で迷宮区以外の場所を探すと言い放った。『追跡』を打ち明けず、フィールドにもいくつか、追跡不能の場所があるからと言う表向きの理由を告げて、サチを探している。私の役目は、もしもの時のトラブルを防ぐために彼らを守るのが私の仕事。この前まではモンスターと戦って、負ければ死ぬような非常識が常識になってしまったゲームの世界では、何が起こるかわからない。先ほどダッカーが言った通り、サチファ見つかる前に何かしらのトラブルで死んでしまったら、アホになってしまう。それは誰も望んではいないことだ。
 そろそろ頃合いかな……? 兄はもう見つけているかもしれない。
 私はケイタを含めた四人の仲間を護衛しながらサチを探すように指示をして、しばらく時間を稼いだ。頃合いを見て、私達は宿屋へ戻ることにした。
 サチが二度と見つからないわけじゃない。死んでない限りはきっと……。
 宿屋に戻ると兄が帰っていた。そしてサチを連れ戻してくれた。ケイタ達は早くサチの無事をその目で確かめたかったが、兄はそれを制止。理由はサチが寝ているからだ。
 だから今、この場で私達の今後のことを話すことにした。そんなに大げさなことではないが、一人の命がかかっている大事なことでもある。 

「キリト、どう言うこと?」
「言った通りだ、ケイタ。サチは盾剣士をやめて、元の槍に戻した方が
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ