暁 〜小説投稿サイト〜
SAO 〜冷厳なる槍使い〜
SAO編
第一章  冒険者生活
11.第三層フロアボス攻略会議
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ッスけど……?」

 知らない人に話しかけられ疑問を顔に浮かべたままのチマは、しかし反射的に相手に答えた。

「ふむ。女性ばかりのPTというのも珍しいな。……よければ少し、講釈をしようか」

 灰色の長髪を前髪から後ろに流してうなじの辺りで縛っているその男性は、長身の痩躯に煤けた白いローブのようなものを纏っている。武装は解除しているのか、武器らしいものは見当たらない。

「えと……はい。じゃあ、お願いしてもいいですか?」

 ちらりと一瞬俺を見たルネリーは、直ぐに男性に返事をした。別段断ることでも無し、寧ろボス戦初心者の俺たちにとってはありがたいことだ。俺たちにとって、こういう風にいきなり話しかけられることは実は珍しいことではない。この三人の少女たちはただ話しながら街を歩くだけでも華やかで目立つ。そして、そんな彼女たちに話しかけてくる者はやはり多い。ただ、何故かその多くは二言三言話すだけで立ち去り、PTの誘いまでしてくる者は意外と少ない。ルネリーは今話しかけてきた男性も、恐らくその類だと思ったんだろう。

「解った。……では」

 二十代後半とも四十代前半とも思える蒼然たる面相をしているその男性は、不意に人差し指を広場の中央に向けた。俺たちがそちらを見ると、いつのまにか五、六人のPTが数組、広場中央の井戸の近くに集まっていた。

「彼らが今のところ、最前線で戦うプレイヤーたちのトップに立つ者……いや、それは正確ではないな。正しくは、《トップに()()()()()()()()》者たちだ」








 その後、ボス戦会議の開始時刻となり、広場の中央に陣取っていた者たちが先導して会議を進める中、灰髪ローブ姿の男性の説明も続いた。だが会議といっても、実際は広場中央に居る者たちだけで話し合う、いや雰囲気からすれば、自分たちの主張を言い合っている、という印象だった。広場の外周近くに居た者も、数人ほど中央での話合いに入っていったが、俺たちを含むその他大勢の者たちはただ彼らの話合いを見ているだけだった。

「あの、装備に《青》を基調としている者たちが、《リンド》という青髪のシミター使いの率いるPT。そして彼らと対峙している《緑》を基調としいる者たちが、《キバオウ》というスケイルメイルを纏った片手剣使いの率いるPTだ。この2PTが、広場中央に集まっているプレイヤーの中でも特にリーダー志向が強い。……それが《この世界からの早期解放》を目的としているのか、もしくはただの《権力志向》なのかは解らないがね」

 澄まし顔で淡々と説明をする男性。だが、最後の一言を言うとき、彼の口端が微かに歪んだ気がした。

「んー、想像してたのと全然違うッスねぇ。このあとどうなるんスか?
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