暁 〜小説投稿サイト〜
Element Magic Trinity
夢と幻
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出来ずにいる。飛び交う鎖や縄を避け、消し去る事しか出来ない。

「厄介な・・・正々堂々と戦えないのか、貴様は」
「オイオイ、誰相手に正々堂々なんて言ってんだテメェ?闇ギルドにゃ正々も堂々もねぇんだよ!邪魔する奴は全員殺す。それだけだ!」
「正々堂々は分けて使う言葉じゃないぞ」

変な所に突っ込みながら、ライアーはフィレーシアンを構えた。











「参ります」

ミストガンと、セスとルナ。
最初に動いたのは太古の魔法(エンシェントスペル)の一種、惑星力(プラネタルパワー)を使う魔導士、ルナだった。

火星の炎槌(マーズ・ハンマー)!」

ミストガンに向けた右手。
手を中心に夜空色の魔法陣が展開し、そこから炎のハンマーが生み出される。
それを掴んだルナは大きく振り被り、ハンマーをミストガンへと投げ付けた。

「蓬莱陣」

それを見たミストガンは、宙に浮いた4本の杖で十字型の陣形を組ませる。
十字型陣形の杖は扇風機のように回転し、正面に向かって強力な竜巻を発生させた。
その竜巻はルナが投げた炎のハンマーに直撃し、風と炎の相性の悪さから、炎のハンマーはいとも簡単に消え失せる。

「セスさん!」
「了解デス!雹よ、降れ(フォール・ヘイル)!」

ルナの声に答えたセスは魔法陣を展開させ、両手を天井に向ける。
すると、淡い水色の魔法陣から雹が降ってきた。
一粒一粒が大きく、鋭く尖っている。

「百八式!」

持っていた杖をくるりと回し、ミストガンは『五重魔法陣・御神楽』の百八式を繰り出す。
魔法陣が現れ、そこから鉄のような素材で出来た植物のようなものが伸びる。
それは降り注ぐ雹を貫き、砕き、雹は何のダメージも与えない氷のカケラとして降り注いだ。

「この程度か?」
「まだまだデス!雨よ、降れ(フォール・レイン)!」
海王星の剣雨(ネプチューン・ソードレイン)!」

続けてセスは雨を降らせ、ルナはその雨を凍らせて剣のようにし、ミストガン目掛けて落下させる。
先ほどの雹以上の数の氷の剣だ。
ティアの大海針雨(アクエリアスニードル)にも似ている。

「っ・・・」

それを見たミストガンは地を蹴り、後方へと跳んだ。
ズガガガガガッ!と音を立てて、氷の剣が床に突き刺さる。

「逃がしません!」

そう叫ぶと、ルナはくいっと両手を動かした。
その動きに合わせ、上から下に落下するだけだった剣が、床に当たる前にすいっと軌道を逸らし、低空飛行でミストガンへと向かって行く。

「ミストガン!」
「問題ない。三重魔法陣・鏡水!」

慌てたヴィーテルシアが叫ぶが、ミストガンは全く慌てず、先ほどヴィーテルシアを救った魔法―――――跳ね
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