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魔法科高校の有能な劣等生
特に用事は無い。

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「ふぅー、疲れた。」

「お疲れ無月。」

達也は労いの言葉を言いつつ手に持ったジュースの入ったカップを渡す。

「サンキュー。」
渡されたジュースを受け取り口に含む。
そしてようやく見回りが終わった実感が湧いて身体は重く感じる。

「お前、何時もこんな事やってんの?」

「何時もって訳じゃない。
非番の時も有るし大体、一週間のうちに3日位かな。」

げ、コイツ凄いな。
自分とは違い暇を持ち合わしていないウィード 司波 達也に尊敬に似た目線を
口は中々、美味しいジュースに

「風紀委員も忙しそうだな、」

「ああ、何時も忙しいよ。
暇な時間が欲しい位だ。」

達也の放った言葉に少し意外感が湧いた。
無月の知る限りの達也の性格、何でもかんでも完璧に的確に疲れた顔は見せずクールに
そんな達也が俺の心の中での達也
だが、やはりそれは幻想
頭の中での思い込みと現実は違うのだ。

「意外だな、お前がそんな事を言うとは、」

「意外?」

その言葉に達也は飲もうとしていたしていたジュースのコップを動かすのを中断する。

「いや、お前でも
愚痴みたいな事が言えるんだなーって
ちょっと見直した。」

「愚痴は俺が人間である限り云い続けると思うぞ。」

達也は俺はそんな風に見られていたのか。
そうな感じの顔になり少し笑う。

「無月この後、予定あるか?」

「予定?」

その言葉に何かやる事は有ったかな?
自分に自問自答し結論を言う。

「この時間だからな特に用事は無い。」

無月は手に付けている腕時計を見ながら言う。
担任の命令、見回りが無ければやる事は有った。
(寝る事、無月的に最上級の生きがい。)
だが時間はもうすぐ5時、今から帰ってもやる事は皆無

「そうか、なら少し俺に付き合ってくれないか?」

「え、お前と、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、?」

無月はドン引き
徐々に達也との距離を取る。

「いや、付き合ってと言うのは、
別にそういう意味では無くて、」

「あ、そうなの。」

「なんだと思ったんだよ。」

そこには沈黙と虚しさだけが残った。
だが、達也はそういうのに慣れているのか
その沈黙と虚しさの中、動き出す。

「まあいいけど、無月、君はCADの調整をしているのか?」

「調整?
いや、俺はそういう面倒くさい。
というかそんな高等作業は出来ない。」

要するにやって無い。
いや、やった事が無いと言うのが正しいが

「ならちょうど良い。
無月、これから家に来ないか?」

それは達也が言いそうな言葉に無いランキングに断トツでトップ10に入りそうな言葉だった。
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