暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
第一章 光の使い魔たち
王都-トリスタニア-part1/その名はゼロ
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平賀才人の失踪。それはたちまち学校中のビッグニュースとして広がった。星人の侵略行為に巻き込まれてしまい、さらには事件のさなかに起こった思わぬアクシデントによって姿を消した。新聞記事には『勇敢なる少年 空に消ゆ』と、サイトが明らかに死んだとしか思えない見出しと記事が記載されていた。それは無理もないかもしれない。彼が取り残されたクール星人の宇宙船が青い光と衝突し木端微塵に破壊されたのだから。
メディアはすぐに彼の義母であるアンヌや、同じくクール星人の魔の手に巻き込まれた高凪春奈にも及び、度々自宅に押しかけてきては傷をえぐるようなインタビューをしてくる。彼女の場合、一日ほど入院し退院してから通った学校でも、特にサイトと親しかった男子から質問攻めにあった。一体平賀はどうしたんだ。一体どこへ行ってしまったんだ。果ては、実は死んだのではと、考えてもおかしくはないが縁起でもないことを口にする者まで出る始末。その時は仲のいい女子の同級生が「デリカシーなさすぎ」と一蹴する一言のおかげもあったりで何も言わずに済んだ。
まあ、3・4年前に自分勝手な野心のためにウルトラマンメビウスの正体を明かした悪名高いジャーナリストよりはずっとマシである。
サイトは、いない。その日も運動場が見下ろせる教室の窓際にある彼の席は空席だった。
「平賀は、まだ見つかっていないんですか?」
サイトがいなくなってから四日ほど経ったその日のホームルーム。やはり彼の姿がなかったことをクラスのみんなが気にしていた。男子生徒の一人が担任の先生に尋ねる。
「残念だが、保護者の方に連絡を取っても、GUYSの方に尋ねても、平賀の姿を見た人はいないとのことだ。だが、同じ被害者だった高凪が退院しこうしてみんなと同じ教室で学んでいる。もしかしたら、あいつもひょっこり顔を出すかもしれない。だから気を落とさずに、今日も勉学に励むように」
先生もサイトがいなくなったことを気にしていた。だがいつまでも気にしていては前に進めないし、自分のことが疎かになる。サイトのことが何もわかっていない以上自分たちのことに集中した方がいい、そう先生が告げると生徒たちは教科書を出して授業の準備に入った。自分の斜め前の空席を見たときのハルナの目は、酷く辛いものだった。
(平賀君…)
机の下で、膝の上に置いていた手を、彼女はギュッと握り締めた。



地球・日本の秋葉原と、エスメラルダ・ハルケギニアのトリステイン魔法学院という遠く離れているという一言で片づけていいのかもわからないほど遠く離れた二つの地域+連日のクール星人による侵略行為、さらには無駄な心配をかけたと言う理由からのルイズの折檻(笑)のせいでサイトは正直気が滅入る思いだった。
クール星人を、鎧を身に着けたウルトラマンが撃退してから三日後。星人の攻撃でボロボロになっていた
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