暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos23聖夜に生まれし遥かなる夜天の王〜Meister des Nachthimmels〜
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†††Sideフェイト†††

なのはに当たりそうだった炎の槍の爆炎をまともに受けた私は気を失っていたみたいで、気が付いてみれば私は「アルフ・・・?」に背負われていて空を飛んでいた。アルフの肩越しからクロノと、アリサを抱っこしたすずかが前を飛んでいるのが見える。

「なに、これ・・・?」

大好きな海鳴の街が見るも無残な姿に変わり果てていた。龍のような岩の柱や火柱が色んなところから突き出していて、ビルなどの建物には植物の蔦が絡みついていた。

「フェイト、目を覚ましたのかい!?」

「フェイトちゃん! よかったぁ、治すことは出来たけど目を覚まさなかったから・・・」

「心配したわよ、ホント」

「フェイト。まだ戦えるか?」

そう確認してきたクロノに「もちろんだよ」そう答えて、アルフの背から離れる。と、ここでようやく「なのは・・・?」が居ないことに気付いた。誰かが答えて知るよりも早く、遠く離れた海上でなのはの魔力光である桜色と、アウグスタ――というよりシュリエルの魔力光である深紫色の魔力爆発が連続で起きているのを視界に捉えた。

「まさか・・・!」

「ああ、だから僕たちは急いで向かっている。なのは1人で叶うような相手じゃない。はや――」

――冥府の螺旋槍(ヴルフシュペーア・デア・ウンターヴェルト)――

空にドリルのような杭、もしくは槍のようなものが創り出された。目を凝らして見ると、その先端の先に在るもの――ううん、居る「なのは!!」を視界に捉えた。しかも蒼いワイヤーのような物で拘束されていて動けずにいる。

「ちょっ、あんなものを人間相手に使うって、アイツ馬鹿じゃないの!」

「なのはちゃん! どうしよう、どうしよう・・・!」

「フェイト! 先に行け!」

クロノの大声に真っ白になりそうだった頭の中がスッと晴れて、「うんっ!」ソニックフォームのままだった私はすぐさま連続ソニックムーブで先行。そして「バルディッシュ、ザンバーフォーム、そしてブレイズフォーム!」を起動させる。
カートリッジをロードしてザンバーへ。空になったカートリッジをシリンダーから排莢させて、スピードローダーで一気に装弾。バリアジャケットはソニックからブレイズへ。防御の大半を捨て機動力を確保するソニックとは違って、ブレイズはニュートラルのライトニングに防御力を追加したフォームだ。

「なのは!」

≪Jet Zamber≫

特大斬撃魔法、ジェットザンバーを発動。伸長した魔力刃を槍に向かって縦一閃。なのはに届く前に真っ二つに切断することで、私はなのはを助けることが出来た。遅れてアルフ達も私たちに合流。そんな時、私たちの足元に広がる海面が大きく爆ぜた。その原因は、大きく開かれた3つの口が飛び出して来たこと
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