暁 〜小説投稿サイト〜
無欠の刃
幼い日の思い出
金色の落とし子
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忘れた疑問に、九尾の目をひたりと見すえた少年は優しくつむいだ。
 姉のように。自分のことを傷つけるすべてを守ってくれた姉のように。自分は弱いのだと泣いた少年を抱きしめてくれた姉のように。
 恐ろしいと震えた、あの時の自分と似ている狐を抱きしめるように、少年は紡いだ。



 「お前のこと、しりたいから」




 少年は笑った。
 狐は固まって、そして零した。

 「   」

 夢の中の、一つの邂逅だった。

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