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オズのモジャボロ
第四幕その四

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「そうだね」
「はい、他の国から来ました」
「ドロシーさんがおられた国から」
「ああ、あっちの世界から来たんだね」
 五人の返事を聞いてです、長の人も納得したお顔で頷いて言いました。
「ドロシー王女とモジャボロさんの声もしたけれど」
「はい、一緒に旅をしています」
「オズマ姫のパーティーへの招待状を持って」
「オズマ姫はパーティーを開くことが大好きなんだ」
 長の人もこのことは知っていました。
「それで時々ね」
「エメラルドの都に皆を呼んでですね」
「そのうえで」
「そうだよ、とはいっても僕達はね」
「ちょっとした音で崩れるからですか」
「この世界以外には」
「あまり行きたくないんだ」
 だからだというのです。
「僕にしてもね」
「じゃあ招待状は」
「それは」
「遠慮させてもらうよ」
 若しドロシー達が渡してくれてもだというのです。
「ちょっとね」
「そうですか、じゃあ」
「貴方も」
「うん、この世界にいるよ」
 そうするというのです。
「僕はね」
「わかりました、ドロシーさんもですね」
「そのことはわかっておられますね」
「多分ね、ではね」
 こうしたお話をしてからです、皆で。
 お家の人達も組み立てました、長の人の助けも借りて他の人達の組み立てはすぐに済みました。そしてでした。
 お家の外に出て他の人達も組み立てていきます、とはいってもお外は既にドロシー達が組み立てていまして。
 五人が出た頃にはかなり進んでいて五人と長の人も加わるとすぐに終わりました。そして皆を組み立ててからです。
 長の人がドロシーと皆に笑顔で言いました。
「久しぶりだね」
「はい、お元気そうですね」
「皆元気だよ」
 こう笑顔で答える長の人でした。
「この通りね」
「そうですね、何よりです」
「うん、それでドロシーさん達は」
「オズマからのパーティーへの招待状を届けています」
「そう聞いたよ、この子達からね」
 長の人は五人の方を見てドロシーに答えました。
「そのことは」
「そうですか」
「うん、それでだけれど」
「はい、貴方達はですね」
「ここにいるよ」
 このコンガラパズルの国にというのです。
「そうさせてもらうよ」
「わかりました」
「僕達はすぐにバラバラになるからね」
「仕方ないですね」
「うん。けれどここに来てくれたことはね」
 そのことはというのです。
「有り難う」
「いえ、それは」
「これでもお客さんが来てくれると嬉しいからね」
「崩れてもなんですね」
 カルロスが微妙に首を傾げさせて長の人に尋ねました。
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