暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
コラボ
〜Cross world〜
cross world:交語
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まりソレイユが元いた世界では、今頃ソレイユの姿をしたモノが現れている事だろう。

「同時に、だからこそアレは許せない。ってか、世界が許さない。自分の身体ん中に、俺やお前らの捜し人が、異物がいるという事実そのものが許せない」

だから、排除しようとする。

それは、ひょっとしたら意思などではないかもしれない。身体の中に入った細菌を白血球が捕食するような、反射的な防衛的機構なのかもしれない。

しかし、結果は同じ。

排除。

除去。

駆除。

圧倒的な力で異物を取り除くソレはもはや、現実の理解の範疇に留まる事を知らない。

言うなればソレは、《法則》であり《災害》である。

人間の理解の外で、理屈などとは全く無関係に巻き込まれた者を叩き潰す。そこに憐憫や同情などの言葉は無縁。巻き込まれた者どもは、ただただ『運が悪かった』だけなのだ。

不幸だった。ただそれだけ。

それを理解した上で、少年は堪えかねたかのように低く呟く。

「ふざけてるよなー」

運が悪かった?

不幸なだけだ?

冗談じゃない。そんなことで命を奪われてたまるか。

自分はまだ、やるべき事が山のように山積している。何より、《あちら側》にも残してきたものがある。

―――ルナ。

自らが思いを寄せる恋人の名を、ソレイユは一心に思う。

一人の少女と、一人の女性は、そんな彼をただジッと見つめていた。

彼女らの思うところはたった一つ。

あぁ、この人は本当にその人を愛しているんだな、と。

『殺されかけた側』と、『殺そうとした側』。

ミスマッチを通り越し、こうして同じ空間に存在している事自体が不可思議な二人組みは、それでもなお思考を重ねる。

ならば自分は、あの少年のことをなんと思っているのだろう。

恋慕?

愛情?

信頼?

庇護心?

それが何かは判らない。理解できない。

しかし、少なくとも赤の他人に抱いているようなものとは絶対に違うはずだ。

その上で問う。

あの少年は、自分にとっていったいどんな存在なのだろう、と。










起動シークエンス実行。

ルート45923から94308までのFLA加速倍率を5000倍にまで上昇。

フラクトライト・ニューロンを活性化。

言語選択。

日本語を選択。

《思考》初期設定(プリセット)、設定完了。

《応答型自立思考》を開始。

報告。

内部時間、西暦2015年4月21日。《図書館(アカシックレコード)》への《異常接触》を確認。

同地域内でのイレギュラーユニットの存在捜査、完了。

確認されたユニットは『一つ』。

種はヒト。
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