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魔法科高校の有能な劣等生
タイム
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「よっしゃ!
今まで最高の928ミリ秒!」

歳月はガッツポーズを決めつつこちらに振り向きニコッと笑う。
無月も不意に笑い返す。

1年F組26番 無月 零は授業の為、とある教室?の様な場所にいた。
無論、授業なのでF組の生徒は全員いる。
そこで行われている授業は魔法の授業、
魔法科高校に入ってやっと週間になって来た授業の1つ

基礎単一系魔法の魔法式を制限時間内にコンパイルして発動する
中々、面白みの有る授業
二人になりある程度の結果を出し休憩
その方式で先に歳月がやったのだが、行き成り自己ベストが出てテンション上げ上げ状態
確かに自己ベスト出す。
それはゲームでも運動でも勉強でも言える事、
テストで自己ベストの点数を採ったり
運動で言えば50m走で自己ベストが出たり
ゲームでもう二度と取れないと思っていたスコアを取る、などなど
歳月がテンション上げ上げで跳ね上がる気持ちも理解出来なくは無い。

「無月もやるか?
ちょうどこれで俺は終わったし。」

「ああ、やらせて貰うよ。」

無月は目の前に有る授業用のCADに触れ起動式を展開

ここ迄は普通に出来た。
そこで無月は安堵のため息ををする。
この前の様に勝手に魔法式が発動し今度は人を巻き込む、そんな恐怖心があったが
今の所、何も異常は無い。
何時も通りのはずだ。
だが、問題は起きた。

「336ミリ秒?」

そこには驚愕の数字が写しだれせていた。
現代の魔法魔法は、魔法の発動に必要な工程を全てデータ化し起動式に変換する事により
現代の魔法は成り立っていると言っても過言では無い。
これのお陰で正確性、安全性、多様性が実現可能になった。

だが1つ何かが成功し上手く行くと言う事は何かは必ずダウンする。
それはこの魔法にも当てはまる事
その代償が念じただけで魔法を発動する速度を犠牲にした。

これは仕方の無い事、これは進化の為に削ぎ落とされた。
そうも言えるし言えないかもしれない。
それでも魔法式の構築時間を0にする事は出来なくても1、2までは近づける事が出来る。
それがこの授業をする第一の理由、それをしたのにも関わらずこのタイムは
バックている、もしくは故障
どちらにせよこのタイムは有り得ない。
こんなタイムを引き出せるのはおそらくCADが作られる前、作られた直後の魔法を使う事の出来た
超能力なら有り得ただろう数値

「無月、どうした?
また調子でも悪いのか?」

「い、いや
調子は悪くない。
ま、まあ、取り敢えずあのメーターを見てくれ。
そしたら今、何故、俺がこんなに奇妙な気持になるのか理解出来るはずだ。」

「?」

歳月は無月に言われるがままにタイムの映ったメーターを見る。

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