暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜ニ人目の双剣使い〜
勝利の条件
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
歪んでいたとしても私がきっと矯正してみせる。それが好きになった人への義務だと思うから」

「……つまらないな」

愉快そうな雰囲気から一転つまらなそうな雰囲気へ

「……おしゃべりはそろそろやめだ。レオンがリンにやられて二対一になると厄介だ、まずはペイルライダーから仕留めてシノン、おまえはじっくりと殺してやろう」

「くっ……」

慌てて銃を構えるペイルライダーにステルベンがその手にエストックを持って突っ込む

ペイルライダーの銃が火を噴くがもうすでにそこにはステルベンの体はない

「くそっ!」

流れるような動作で弾切れになった弾倉(マガジン)を捨て、新しい弾倉を懐から装填するペイルライダー
しかし、その間にステルベンはペイルライダーに肉薄していた

素人目にみても鋭い剣閃が煌めき、銃を胸に抱え身を固くしたペイルライダーの体を穿っていく

「クアッ!!」

「おまえたちは所詮、死の恐怖を感じられないところで遊んでいた甘ちゃんだ。それが、死線をいくつもくぐり抜けてきた俺たちSAO生還者に勝てると思うな」

ペイルライダーは力任せに銃を横に振り、そのまま後ろへ跳び退いてステルベンから離れようとする
しかし、それを許すステルベンではない
後ろへ跳んだペイルライダーにピタリとくっついているかのように追随していく
そして、ペイルライダーが着地し、スピードが鈍ったところで再び無数の剣閃がペイルライダーに襲い掛かった

「ぐっ……マズッ……」

唯一の救いはエストックの単発の威力が低いことか
何度も穿たれているはずの軽装のペイルライダーのHPはまだ残っている
だが、残っているとは言っても確実に減っていっている
これでは、いつか必ずペイルライダーのHPは消えるだろう
ここから降りてサブの銃で戦うという手はある。でも、私の近接戦の技量は普通レベル。今出ていってもペイルライダーの足を引っ張るだけだ
もう一つ、攻撃方法があるにはあるがそれは使えない。切り札になりえるあれは確実に当たるタイミングで撃たないといけない
助けたい気持ちを抑え、加勢できないペイルライダーに心の中で詫びを言いながら、ぐっと我慢するしかなかった

「くそ野郎が!」

銃を無差別に放つペイルライダー。一発でも食らえばショックによるスタンを食らい、蜂の巣になることが確実なペイルライダーの弾丸をステルベンは自分に当たるものだけを選別してエストックで撃ち落とす

どんな銃でも弾丸の最大装填数は決まっている
自動拳銃であるペイルライダーの銃はかなり装填数は多いがフルオートで撃っていればすぐに弾切れになることは確実だ

やがてガキンという硬質な音が辺りに響き渡る。ペイルライダーの銃が弾切れになった音だ

「クッ……!?」

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ