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星の輝き
第33局
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たかなり強い。これだけ打てるのならこの相手もまたプロの可能性が高いが…。どうやら各国のプロたちがsaiに気づき始めたというのは事実のようだ…。ほんとに何者なのだろう、saiは…。








− 韓国 −

 韓国代表の(キム)もまた、電話で連絡を受け、友人のネット対局を熱心に見つめていた。

−ボクが先日歯が立たなかったsai…。ボク程度ではsaiの実力の底は見えなかった。まさか、彼でも太刀打ちできないとは…。

 そう、局面はすでにsaiの黒が圧倒的に押していた。白の最後の勝負手も、saiにサバかれてしまった。

−…勝負はついてしまった。白は投げ場を求めているだけだ…。何人ものプロたちが、sai相手に負けているとの噂は確かにあったが、彼でもかなわないのか…。

 そう、(キム)にsaiとの対局が始まるから、しっかり見とけと電話をかけてきたのは、友人であり、韓国プロ棋士の()七段。彼は紛れもない韓国トップ棋士の一人だ。
 以前に、ネット碁のsaiに(キム)があっさり負けていたことを聞いていた彼が、敵討ちだと偶然見つけたsaiに挑んでいたのだった。

 画面は、白の投了で終了した。

−今日もsaiの勝ちか…。

 その時、電話が鳴った。

「もしもし、見てたか?」
「…ああ、見てたよ、残念だったね」
「残念なもんか。まさかここまで強いとは思ってもなかったよ。すまないな、お前の敵を討ってやるつもりだったのに…。お前今度日本に行くんだったよな?是非、saiが誰なのか、聞いてきてくれ。間違いなく日本のトッププロだから。絶対にアマチュアのはずがない!」
「…そうだね、ボクもすごく興味があるよ。大会は4日ある。日本のプロも来るはずだ。きっと、saiのことを知っている人がいるはずだよね」

 (キム)は日本滞在中にsaiのことを少しでも掴もうと決意していた。








− 日本 −

 和谷の今日の対局相手はakaだった。saiの弟子とのうわさが高い、やはり謎の打ち手だ。

−こいつも強いな。伊角さん並か?でも、伊角さんは違うって言ってたしなぁ。そもそもネット碁さえしてないし。…あ、くそ、左辺を削られたらかなり細かくなるか…。こりゃ、半目勝負になるか…。

 最近は平日の夜にちょくちょく見かける名前だった。saiの弟子との噂もあり、その噂に恥じないだけの勝率を保っている。

−あ!?そこにつけられたら…、くそ、ただじゃ取れない…。コウか!!だめだ、ちくしょう!!コウ材はこっちがぜんぜん足りないのに!!

 ギリギリ保てていた均衡が崩れた。和谷は投了した。

”お前は誰だ?俺は院生だぞ!!”

 してやられてしまった和谷は、悔しさから思
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