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宇宙を駆ける一角獣 無限航路二次小説
第三章 一話 ネージリンス・ジャンクションでの一幕
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ネージリンス・ジャンクションは各星間国家にとって交易の要である。複雑に重なり合った航路の中で、特に航路が集中している宙域であり、小マゼランのおよそどの国家にも繋がるほどボイドゲートが密集している。
この宙域を巡ってネージリンスとカルバライヤは散々ドンパチを繰り広げたそうであるが、現在のところではネージリンスの領有宙域として落ち着いている。一説には貴重な商売場所でドンパチしているバカに多大な被害をこうむった商人達がほぼ個人プレーで経済制裁を仕掛けたことでネージリンスもカルバライヤも戦争やってる場合ではなくなったという話もある。
そんな交易の要なので、海賊対策の警備はバッチリしてある。ときおりはぐれものが気まぐれに出現したりするが、大した脅威にはならない。
ちなみにワレンプス大佐の本来の職場はこのネージリンス・ジャンクションにある惑星リリエの守備隊駐屯地である。
本星宙域の海賊被害が無視できぬものとなったからネージリンス・ジャンクションから出向していたというのが実態となる。

そんなネージリンス・ジャンクションに、白野とギリアスの0Gドッグコンビはやってきていた。だが、今回はネージリンス・ジャンクションに目的があるわけではない。
今回の二人の目的地はエルメッツァである。しかし、ネージリンス本星からエルメッツァへの直通ルートがないので、経由するとしたら最短距離となるネージリンス・ジャンクションへとやってきたのである。



ネージリンス・ジャンクション ゼーペンスト方面行きボイドゲート付近

ユニコーンとバウンゼィはネージリンス本星からのボイドゲートを抜け、最寄りの宇宙港のある惑星に向かっていたのだが、その途中で無数のネージリンス航宙軍所属の艦載機部隊と接触していた。
治安維持のための定期巡回の類である。恐らく部隊の母艦となる空母級が何処かにいるのだろう。
ユニコーンのブリッジではその部隊をレーダーで補足したゲイケットが白野にそのことを伝えていた。

「艦長、向こうはネージリンスの定期巡回隊のようだ。無用のイザコザは避けて、向こうが行くまで大人しくしているべきだろう」

「そうだな。通常航行を続けろ。こっちはただでさえデカイんだ。向こうをビビらせるなよ」

「了解。通常航行続行」

大マゼラン時代において、ユニコーンを建造したばかりの頃、辺境の自治国家の周辺を慣熟航行していた際にその自治国家の警備隊がユニコーンの巨体を見て度肝を抜かし、しばらく怯えつつつきまとったという悲しい過去が、白野にはある。
ここで同じことをしたくはない。少なくとも罪のない巡回隊が恐怖で震える必要は無いのだから。

「それにしても随分性能が良さそうな艦載機だな。大マゼランのものと比べてあまり見劣りしない」

「ネージリンスは確か
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