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魔法使いへ到る道
2.友達の家に行って外で遊ぶって本末転倒だよね
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桃子さんもお若いですね。お世辞抜きで美由紀さんと同年代くらいに見えるよ。いや美由紀さんが老けているということでなく。
 本当ならもっと話したいのだが、高町夫妻はすぐ翠屋に戻らなくてはならないらしい。ここへは備品の補充に来ただけだそうだ。後日、店の方へ伺うことを約束し二人を見送った。
 で。
「それじゃー、何をして遊ぼっか」
 どういうわけか妙にやる気に満ちた美由紀さんだったのだが、ふっと表れた恭也さんに「お前も鍛練があるだろ」と首根っこ掴まれて連行されていった。「ひーん」という悲鳴が廊下の奥から聞こえてくる。
「お姉ちゃんのバカぁ……」
 恥ずかしそうに俯くなのはであった。
 その後、変える時間になるまで三人でトランプをして過ごした。イカサマしてたら怪しんだアリサに看破されてしまい、しこたま怒られた。小一相手ならばれないだろうと油断したのがまちがいだった。今回のことはいい教訓になるだろう。
 今世で初めて女の子の家に遊びに来た日。色々驚いたことがあったが、一番驚いたのはアリサとすずかのお迎えが黒塗りの外車だったことだろう。
 お嬢様だったんですね……。
 世の中にはまだまだ俺の知らないことが一杯あるんだなぁとしみじみ考えながら、夕焼けに朱く染まった帰り道を歩いた。
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