暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
ここは海鳴、始まりの街 〜喫茶翠屋の喜劇編〜
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になって思い出を作っていけばいい”って」

なのはに同意して、ルシルの口調と声色を真似て言う。するとなのはは『似てる似てる♪』って笑い始めた。ウケた。私はなんだか調子に乗ってしまったようで。

「そう? それじゃあ、“私と夜景の綺麗なレストランで食事をしないか?”」

ビシッと流し目でなのはを見詰めそう言って、ファサッと前髪を払う動作をする。

『あははっ、ないっ、それはないよフェイトちゃん! ルシル君がそんなキザな事するわけが、あははははは!』

どうしよう。何か楽しくなってきた。私はデスクに片肘をついて頬杖、右手にシャンパングラスを幻視して、

「“フッ、君の瞳に乾杯”」

シャンパングラスを揺らす。そしてウィンク。

『ぷはっ! あははっ、やだそんなルシル君っ、あははははっ! あと古過ぎだよ、そのネタ、あはははははっ!』

なのはがデスクに突っ伏してお腹を押さえて悶える。それからルシルの口調と声色を使った“ルシルが言わないこと語録”でなのはを笑わせていた。

『ひぃひぃ、く、苦ひい・・・も、もうやめて・・・フェイトちゃん・・・!』

笑い過ぎたせいでなのはの顔は真っ赤、涙まで浮かべてる。まさか私にこんな笑いの才能があったなんて・・・。私はさらに調子に乗って、ルシルのモノマネを再開しようとした。とそこに、

「随分と楽しそうだな?」

「『っ!?』」

いきなり声を掛けられてビクッとなった私となのは。振り返ってみると、ルシルがマグカップ片手にジト目で私とモニター越しに居るなのはを眺めていた。私は「い、いつから見てたの?」って声を振り絞って訊いてみた。ルシルの肩が少し揺れてる。もしかして、怒ってる・・・?

「君が、“たとえ今までの私のことが忘れられていたとしても、これからまた友達になって思い出を作っていけばいい”、ってところ」

ギャァァァァァァァァァッ! ものすごく最悪なタイミングで私の恥ずかしいところを全部見られてたぁぁぁぁっ!
恥ずかしさのあまりに私の顔が赤くなったのを見たルシルは大笑い。ルシルの肩が揺れていた原因は怒っているんじゃなくて、笑うのを我慢していたからだった。

『ぷはっ! ダ、ダメ・・・ルシル君の顔見てると、さっきのフェイトちゃんのモノマネが、ぷっ、くく、あははははははっ!』

なのは・・・。ごめん、今は笑わないで。ダメージが全部私に来るから。冷静になってみれば、私はすごく馬鹿なことやってました。ルシルはなのはに「笑い過ぎだぞ、聞いてたこっちにもダメージが来るんだからな」って嘆息。調子に乗っていた自分が本当に恥ずかしい・・・(泣)

「それにしても随分言われていたな。なんだっけ? 君の瞳に乾杯?」

今の私にはグサリとくるよ、ルシル。なのはの笑い声がどこ
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