暁 〜小説投稿サイト〜
ストライク・ザ・ブラッド 〜神なる名を持つ吸血鬼〜
剣使の帝篇
16.神意の監視者
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で参加する者、屋台やバイトで参加する者、あるいは祭りを満喫する者、それぞれのスタイルで様々だが、絃神市内の学生たちは忙しい。
 波朧院フェスタをどう過ごすかクラスの連中が話している中、彩斗は机の上で腕を枕にして熟睡モードに入っていた。

「朝から眠そうね、あんたは」

 寝ぼけ眼で声のした方に顔だけを向ける。
 そこには制服を粋に着こなした華やかな顔立ちの浅葱が彩斗の隣の席に座っていた。

「浅葱か……おやすみ」

「おやすみじゃないわよ」

 再び眠りにつこうとする彩斗の耳を浅葱が引っ張り強制的に起こされる。

「寝かせてくれよ。この時期俺がチャリで学校来てるの知ってんだろ」

「そういや、モノレールが混むからとか言ってたわね」

 それはそうと、と浅葱が一度咳払いをして話を変える。

「今日、転校生が来るって話で話題が持ちきりなのよ」

 どうやら、今日のクラスメイトたちは波朧院フェスタの話ではなく転校生の話をしていたようだが、彩斗はそんなことなど興味がない。
 彩斗の脳内では、【転校生<睡魔】という方程式が即座に完成してしまう。
 人間の三大欲求ある睡眠欲は、吸血鬼となった今でも健全である。むしろ食欲、性欲を抜いている。

 浅葱の言葉を無視して三度眠りにつこうとすると朝のSTが始まるギリギリで第四真祖の少年が息が切れ気味に入ってくる。

「あのバカは、姫柊がいながら遅刻ギリギリかよ」

 古城が席につくと同時くらいに教室の前の扉から小柄の黒いドレスの少女が現れる。
 担任教師の南宮那月が教卓の前に立ちいつものように朝のSTを行う。
 それ同時に波朧院フェスタのことをいろいろと言われる。いわゆる、はしゃぎすぎて問題を起こすなと言いたいらしい。
 那月の視線は、自然と後ろの席でほとんど話の聞いてない彩斗と古城に向けられる。攻魔官である彼女からすると“第四真祖”と“神意の暁(オリスブラッド)”である吸血鬼が何かしでかさないかということなのだろう。

「まあそれはそうと、知っているかもしれんが転校生がいる」

 那月が教室の前の扉の方に目配せする。
 すると前の扉から一人の少女が入ってくる。

 教室がざわつく。
 綺麗、可愛い、美人という単語が飛んでいるところを聞く限り転校生は少女のようだ。
 机の上に突っ伏している彩斗は、少しの興味で顔を上げた。
 寝起きの霞む視界が徐々にその少女の形を鮮明にしていく。
 そして少女の姿を完全に捉えた瞬間、一気に目が覚醒した。
 背中の半分くらいまで伸びた綺麗な長い黒髪。可愛らしく年齢よりも幼く見える顔立ち。
 クラスメイトたちは、可愛いい転校生が来たことに男子も女子もテンションが上がっている。
 だが、彩斗だけは違った。

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