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リメイク版FF3・短編集
友のために・年少編
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「 ──── スキありっ!!」


 こいつ……、城に忍び込んだあげく、自分に勝負を挑みたった今負けたくせに、後ろから不意うちするとは……!

──── 自分としたことが、気づいた時には持っていた木刀を放り投げ、殴りかかって"そいつ"と取っ組み合いしてしまった。
姫さまの目の前で ──── 何たる愚行。

その後、二人して兵士長にこっぴどく叱られ、あいつは一人城から放り出された。

……自分は挑発に乗った精神的弱さを指摘され、いつも以上に厳しい鍛練を積まされる。

そうして、幾日か過ぎたある日────

「あの子……、最近お城に忍び込んでこないわね。他の二人も、時々一緒だったりするけど」

「……あいつは城をただの遊び場としか思っていません。むしろ来なくなって清々するというものです」

「でも、あなたにせっかくできた年の近いお友だちよ。大切にしなきゃ」

「そんなものは要りません。自分には、姫さまがいれば ──── 」

「……ふふっ、そう云ってくれるのはうれしいけど ─── ダメよ、わたししか心の許せる人がいないのは。あなたには、同じ男の子のお友だちが必要なのよ。城では、年の離れた兵士ばかりでしょ? あなたが裏で、厳しい扱い受けてるの、知ってるんだから………」

「 ────── 」

 サラ姫とサスーン王に殊更ひいきされた、見習い兵士の小僧 ──── それは、自分のことだ。
周りがどう云おうと、自分は姫さまを守るためだけに、兵士として強くなればいい。

………この時は、そう思っていた。

「 ──── そうだ! ねぇ、今からこっちがお忍びであの子のいる村に行ってみない?」

「は……? な、何をおっしゃるんですか…!?」

「仲直りよ、なかなおり!………そうと決まったら、さっそく秘密の裏口から出ましょっ!」

「ひ、姫さま? お待ち下さい……!」

 この方は、こうなると自分ではとても止められない ─────



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



 ウル村にやって来ると、のどかな村の様子が少し慌ただしくなっており、村入口付近では見覚えのある少年と少女が云い争っていた。

「大人も行きたがらないのに、あんた一人で行ったってどうにもならないでしょ……!?」

「じゃあこのまま黙ってあいつをみごろしにしろってのか……?!」

「 ──── どうしたの二人とも、何かあったの?」

「……え、あっ、サラ姫さま!? あなたこそ、どうしてここに……??」

「なんだよ、見習い兵士もいるじゃんか。何しにきたんだよっ」

 ──── いつもヘラヘラしていると思えば、今回は珍しくイライラしているらしい。相変わらず姫さまを前に、無礼なヤツだ。

「ル
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