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少年と女神の物語
『馬である龍』編
第六十八話
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神は除外してもいいか?」
「ええ、構わないわ」
「それなら、十三柱、かな」
「どれだけ神と戦ってるんだよ!?」

 護堂に突っ込みを入れられた。
 そんなこと言われてもなぁ・・・実際、それだけの神と戦ってるし。

「ってか、従属神ってのを含めたらどれだけになるんだ・・・」
「さあ?この間なんて、まつろわぬ神二柱に従属神三柱と殺しあったしな」

 そう言うと、リズ姉以外の顔が引きつった。
 誰に話してもこんな反応が返ってくるんだよな。結構面白い。

「・・・じゃあ、武双は今、十三個もの権能を持ってるのか?」
「まあ、そうなるな。掌握できてないのが二つくらいあるけど」
「マジかよ・・・俺は勘弁だな」
「そうなのか?」

 俺が聞き返すと、護堂は大きく頷いた。

「こんな力、一つで十分だよ。俺は平和に暮らしたいんだ」
「そうか。なら、カンピオーネの先輩として一つアドバイスをくれてやる」
「・・・なんだ?」
「無理だ。あきらめろ」

 俺の言葉に対して、エリカに祐理、リリアナの三人が大きく頷いた。

「なんでだよ!?」
「俺たちカンピオーネは、争いごとに首を突っ込んだり、争いごとを引き起こす運命なんだよ」
「そんなの、分からないだろ!」
「いや、分かるよ。お前だって経験あるだろ?行く先行く先で面倒ごとに巻き込まれたりとか。具体的には、まつろわぬ神と戦ったり、同族と戦ったり」
「そ、それは・・・」

 思ったとおり、心当たりはあるようだ。
 やっぱり、俺たちカンピオーネは皆そうなんだよな。他のやつらもそうみたいだし。

「そ、そういえば、お前は何をしに来たんだ?」
「ん、ああ。そうだった。忘れるところだったよ」

 そう言いながら俺は護堂たちが泊まるであろうログハウスの方を見て、その横にもう一個空いているのを発見する。
 とりあえず、寝泊りするのはあそこでいいか。

「今回の面倒ごと、俺にも一口かませろ。面白そうだし」

 俺はそう言いながら、ここに来る前にいろいろな手段を使って集めておいた食料を、召喚の術で出し、見えるようにする。

 ちなみに、リズ姉は俺にチョップを入れられてからずっと、護堂たちが泊まっているのであろうログハウスに勝手に入り、ぐっすりと寝ていた。
 本当に、だらけ癖がついてるよなあの人は・・・

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