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星の輝き
第24局
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盤の手順間違いって、いったい?」
「彼にいわれるまで気がつかなかったよ」

 行洋はそう言うと、黒の一子に指を伸ばした。
「私が切断に備えたこの手だ。必要な一着なのは間違いないのだが…」

 その言葉を聞いて、ハッとする緒方。

「その前に、ここの隅のオキですね…」
「あ!そうか。外ダメが詰まれば手がいる。抑えるしかない。それだけで実戦より得。白の手抜きは最悪つぶれる…。逆転だ!進藤には見えていたんだ…」


 しばらく盤面を見つめていた行洋はだが、やがて晴れやかに笑った。

「なんとも楽しいじゃないか、緒方君」
「先生…」
「世の中は広いな。プロではないアマチュアの少年との対局で、まさかここまでの碁を打てるとは。私は全力を尽くしたよ。進藤君に指摘された手も含めて、これが今の私の全力の碁だ。誰に見せても恥じることのないな。私など、まだまだだ」

「アマチュアの少年が、塔矢名人を互先で倒した…か。この眼で見ていなければ、とても信じられない話だ。確かに今すぐプロになれる腕前だ。今すぐなる気がないというのも変な話だが…。アキラ君、君の友達はどうやら只者じゃないようだな」

 言葉をかけられたアキラの表情は明るく、晴々としていた。

「はい。ボクも今まで以上に精進します。今の彼は、ボクよりもはるかな高みにいますけど、いつか必ず、彼に追いついて見せます。彼はボクの生涯のライバルですから!」

「フフフッ。すっかり元気になったじゃないか、アキラ君。これは俺もうかうかして入られないか。まぁ、とりあえず進藤が戻ってきたら1局勝負を挑むとするかな」

 緒方の表情もまた、獲物を見つけた獣のようにとぎすまされていた。






「もー、ヒカルったら、ひどいじゃない、遅刻なんて!奈瀬さんとずっと待ってたんだよ!」
「悪い悪い、ちょっと用事を先に済ませてたら時間がかかっちゃってさ、ホントごめんって」
「もー、せっかく打ってもらえると思ってきたのに。ヒカル君、女の子を待たせるなんてひどいよ!」
「あー、もう、ごめんなさい」

 ヒカルが必死に走った待ち合わせ場所には、当然のように、怒れるあかりと奈瀬が待ちうけていた。塔矢の家の最寄の駅で待ち合わせをしていたのだ。

「今回だけだからね!次は許さないよ!」
「はいっ!ホンと、ごめん!」
−まったく、ヒカルはぼやっとしてるから。
−仕方ないだろ、思ったよりも長引いちゃったんだから!

「で、結局どこ行くの?この近くの碁会所?」
「ああ、今日は塔矢の家で打たせてもらえることになってるんだ」
「塔矢?知り合いの家なの?」
「塔矢アキラと同じ学校なんだ。そんで、塔矢が場所を貸してくれることになってさ。碁盤もたくさんあるしってことで」

「塔矢ア
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