暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
そして、光が溢れ出す
ターン6 天上の氷炎と正義の誓い
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「………ハッ!?」

 慌てて跳ね起きるとそこには、

「知らない天じょ」
「む。夢想先輩、丸藤先輩!起きてください、先輩が目を覚ましましたよ!」
「最後まで言わせてよ!」
「何馬鹿なこと言ってんですか!」

 名セリフを邪魔されたのがちょっと悔しくて怒鳴ったらその倍くらいの勢いで怒鳴り返された。怖い。

「清明!」
「清明君!」
「あれ、2人とも。どったの?」
「どったの?じゃないッスよ、清明君!もう倒れてから4日も経ってるんスよ!?」
「何ィ!?」

 あー、なんかだんだん思い出してきたかも。カイザーがエドに負けて、行方不明のユーノを追いかけたら時の魔術師を見せられて、いきなり意識が飛んで………。

「アニキが教えてくれたんスよ。あいつのサッカーが助けを呼んでるって。で、そうしたら森の中で清明君がバッタリ倒れてて」
「そのあとはもう大変でしたよ。息してないどころか心臓まで止まってましたし。よっぽどこの人はゾンビか何かかと思いましたよ」
「あ、あははー」

 ゾンビ、と言われればあながち否定もしにくい気が。うーむ、何と言ったものか。

『時の魔術師だからな。油断した、完全に我々の時間を止められた』
「(あ、チャクチャルさん。それより時間を止められたって………)」
『どうやったのかはわからないが、どうやら彼も精霊の力を行使する能力、ないしはそれに類似したものが付いたらしい。なぜそうなったのかはともかく、これは厄介な相手だな』

 なるほど、どれくらいヤバいのかはっきりしたことはピンとこないけどとにかくヤバそうなことだけはなんとなくわかった。しかしこれ、もしもサッカーが助けを呼びに行ってくれなかったらどうなってたんだろうか。等々とそんなことをつらつら考えていると、ついうっかり自分の世界に閉じこもってしまった。周りの心配そうな視線に気づいて慌てて咳払いし、ふと気になったことに話題をすり替える。

「と、ところでさー。なんか今回、お見舞い少なくない?去年保健室の厄介になったときはもっといろいろ来てくれたってのにさ」

 適当に思い付いたことを口にしただけだったのに、一気に暗くなった3人の顔を見て地雷を踏んだことをいっぺんに悟る。

「実はね、清明。清明が倒れた次の日、学校にエド・フェニックスが来たんだよ、だってさ」

 最初に重い口を開いたのは、夢想だった。普段は何を考えてるのか今一つ掴みづらい彼女だけど、今何か心配事があることだけはよくわかった。多分、それがこの話に関係するんだろう。

「それで、エドがアニキとデュエルしたんスよ。最初はアニキが優勢だったんだけど、そのあとでエドがこれまで見たことないテーマ、D−HERO(デステニーヒーロー)に戦術を切り替えて、それで……」
「それで
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