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オズのモジャボロ
第一幕その九
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「明日の朝出発よ」
「朝御飯を食べてからよね」
「モジャボロさん達と一緒にね」
「ううん、前回はマンチキンの国で」
「今度はカドリングよ」
 その国に行くとです、ナターシャも恵梨香にお話します。二人は今とても大きなそれこそ二十人は入られるとても大きな浴槽の中に一緒にいます。二人共長い髪の毛を上に束ねてお湯の中に入らない様にしています。
「全部が赤い国よね」
「ええ、グリンダさんが治めてられて」
「チョッキンペットさんに兎さん達がいて」
「他にも色々な人がいるのよね」
 カドリングは様々な種族がいます、このことは実はオズの国を囲んでいる死の砂漠の国々も同じだったりします。
「あの国は」
「トンカチ族とかね」
「大丈夫かしら」
 不安になって言う恵梨香でした。
「あの人達に襲われたりしないかしら」
「大丈夫よ、オズの国はかなり開けたから」
「昔に比べたら」」
「そう、ドロシーさんが最初にこの国に来られた頃よりもね」
 あの頃はオズマがいませんでした、オズの国もまだまだ開けていなかった場所が沢山あった時代のことです。
「開けたわよ」
「それじゃあ今は」
「トンカチ族はまだいるけれど」
 それでもだというのです。
「安心していいわ、ドロシーさんもいてモジャボロさんもいて」
「私達だけじゃないから」
「そう、あの人達が一緒だから」 
 例えどんな種族がいてもだというのです。
「安心していいわ」
「それじゃあ不安になる必要はないのね」
「恵梨香ちゃんは少しね」
「心配性かしら」
「そうしたところがあるわよ」
 こう今も一緒にいるお友達に言うナターシャでした。
「そこはね」
「ううん、そうかしら」
「ドロシーさんなんてもっと凄い冒険を重ねてきたじゃない」
 何度もオズの国に行く中で、です。
「あの人と比べたら」
「何でもないのね」
「そう思うわ、だからね」
「私も心配しないで」
「逆に楽しめばいいのよ、私にとってはね」
「ナターシャにとっては?」
「ほら、私の国ってロシアじゃない」
 湯舟の中から右手を出してきました、人差し指を立たせて。
「ロシアって凄く寒いでしょ」
「日本よりもずっとよね」
「ここはその日本よりもまだ暖かいじゃない」
「だからいいのね」
「一年中春でしょ」
 そのことだけでもだというのです、ナターシャにとっては。
「とてもいいわ」
「そうなのね」
「そう、これだけでも十分よ」
「食べるものにも不自由しないし」
「こんないい国はないわ」
 それでどうして不安になるかというのです。
「そんなことはないわよ」
「そうなのね、じゃあ」
「そう、それじゃあね」
「楽しめばいいのね」
「今回もね」
 これがナターシャの言葉でした、そうしたこ
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