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従兄弟はティーチャー
5話
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さて、私がいるのは第一家庭科だ。使われていないのか、埃やら塵やらでとても料理ができる状態ではない。これでは、同好会を設立しても肝心の活動ができなく、そこで、この第一家庭科室を掃除するために、同好会メンバーは召集されたのだ。とは、言っても私と綾部君の二人しかいないのだけれど。
「さて、綾部君。これを二人でどうにかしないと活動が始められません!」
「………」
綾部は、部屋を凝視したまま固まってる。それほどこの部屋は汚ないのだろう。綾部君は綺麗好きそうだもんなぁ。
「金谷川……。ちょっと事務室に行ってクレンザー貰って来てくれへん?」
「クレンザー?そこの棚にない?」
「いや!あらへん!おねがいや!」
「しかたないなぁ、じゃあとってくるから先に始めてて。」
私は家庭科室を後にして、校舎の端にある事務室へクレンザーを取りに行こうとした。けど、クレンザーってよく教室とか、トイレに置いてあるから、遠くの事務室いにいくよりも、近場で調達するために上の階にある教室へ向かった。
「おお、あった、あった。事務室は何気に遠いもんなぁ。近場で調達できて何より!予備として、隣の教室のも借りておこう。」
そして、二つのクレンザーを手に入れた咲月は綾部が予想していた時間より圧倒的に早く戻ってきてしまったのだ。
「綾部君、クレンザー持ってきた……よ。」
私は唖然とした。あの大人しそうで冷静な綾部君が、おかしかった。と言うか、壊れていた。掃除に夢中なのか、綾部はドアの所に立って呆然としている咲月に気づいていないようだ。
「キレイキレイしてるでー??シンクもツルツルピカピカー。行くで藤島さん……。????」
ようやく咲月の存在に気づき、みるみるうちに赤くなる綾部。咲月がどう声をかけようか考えていると、綾部が先にアクションを起こした。
「なんや、早かったな。」
あ、これなかったことにしてる。ちょっとずるいな。
「いや、綾部君、なかったことにはならないよ。」
「知らんふりしてくれてもいいやろ!!なんでこんな早いねん!!」
「上から調達してきた。」
「めんどくさがりか!」
恥ずかしいのか真っ赤な顔で喚き散らす綾部君が少し可愛く見えてきたので、そろそろフォローを入れる咲月。
「そんなに恥ずかしがらなくていいじゃん。好きなんでしょ掃除。クレンザーもあることだし、続きしようよ、ほら。」
咲月は掃除用具入れからほうきを取り出すと、掃除を始めた。
「自分、笑わへんの?普通おかしいって思うやろ。」
「私、普通と違うってよく言われる。綾部はおかしくないと思うよ、ちょっと綺麗好きを拗らせちゃっただけだよ、きっとそうだ。」
その言葉を聞くと綾部は少し意表をつかれたような顔をして、すぐにいつもの顔に戻った。
「自分、おかしいんとちゃうんか。」
そう言っ
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