暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン リング・オブ・ハート
10:店主の鑑
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 マーブルの驚愕の告白のあと、重い沈黙が続く。
 やがて、ポーンとカウンターの奥の方からタイマー音が鳴り、マーブルは「コーヒーが()れれたから待ってて」と席を後にした。
 この場に俺達は残され、それでも重苦しい空気が漂い続ける。

「……マーブルさんまで、死神の可能性があるだなんて……どうして、こんな……」

 そう呟くシリカはうなだれ、首を力なく左右に振っていた。

「これで、容疑者は四人……か」

「キリトッ! 今までの話を聞いておいて、あんたマーブルさんを疑ってんの!?」

 俺の呟きに憤慨したリズベットが、眉を吊り上げてガタッと席から勢い立つ。だが俺はあくまで平静さを崩さず、ソファに深く身を沈ませる。

「冷静になれ、リズ。条件を満たしてしまっている以上、彼女やユミルだけを特別扱いするわけにはいかない」

「でも……!」

「わたしもキリト君に賛成だよ、リズ」

「アスナ、あんたまでっ……」

 アスナはマーブルの告白を聞いてから、ずっと真剣な表情を維持したままだ。

「リズの気持ちも分かるよ。わたしも、マーブルさんの心優しさは本物だと思う。間違っても死神とは似ても似つかないって思うよ。……でもね、考えてみて。マーブルさんがわざわざ自分から死神容疑があるって告白してきたのは、どうしてだと思う?」

「そ、それはっ……いずれ調べられて知られるだろうから……疑いをかけられないよう、自分が死神じゃないって示す為に……」

 唇を噛みながら答えるリズベットに、アスナは首を振る。

「違うよ。マーブルさんは……誰が犯人であれ、この事件を早く終わらせたいから。そして、ユミルちゃんの事を本当に想ってるから。だからなんだよ」

「どういう、意味なのよ……」

 アスナは目で俺に合図した。それに頷き、代わりに答える。

「マーブルさんは、この事件の行く末を俺達に託したんだ。自分の事も、ユミルの事もな。……だからこそ俺達は、真剣に事件と向き合わなければならない。俺達が尋ねる前に自分から容疑を告白した……なんて言葉で言えば簡単だが、考えてみれば、これはかなり勇気が要ることだ。マーブルさんは、あたかも清水の舞台から飛び降りるような覚悟で言ったんじゃないかと思うぜ」

「そこまで大それた覚悟じゃなかったけれどね」

 と、ここでマーブルさんがそう答えながら、トレイを手に戻ってきていた。

「マーブルさん……」

 シリカはそう呼びかけるも、うなだれた顔を完全に上げ切れていなかった。
 マーブルはまず彼女の前にコト、とカップを乗せたソーサーを置いた。
 そしてその場で膝を曲げてしゃがみ、座る小さな彼女と目線を合わせる。

「そんな顔しないで、シリカちゃん。……私はあなた達にどう
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