暁 〜小説投稿サイト〜
【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
闖入劇場
第八一幕 「友達のラインはどこにあるの?」
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避の道は閉ざされている。
ロボットものに欠かせない合体に居合わせることが出来なかったことが本気でショックだったらしい簪はぽかぽかと人の胸を拳で叩いてくるし、つららちゃんも変な所で張り合わなくていいのに何故そこで抗議をするのやら。

(おかしい、急いで終わらせようと説得したのにどうして余計にややこしくなってるんだ・・・!?)

既に何が正しいのか、そもそも正しいとはどういう定義なのかという哲学へと思考が飛び始めるほどに混乱しているユウは何か打開策が無いか、味方はいないのかと周囲を見渡した。尤もそこにはもっと見たくない物しかなく、目を逸らした先に楽園などありはしなかったのだが。

「学園でも出来るだなんて・・・ふ、不潔ですユウさん!!アナタがそんな奴だとは思わなかった!このケダモノぉ〜!!」
「男はみんな狼なのね!」
「これが幻の3角関係・・・!?」
「いや三身合体に発展する可能性も・・・!」
「あーもう、アンタら全員逮捕されてしまえッ!!」


その後、自称弟子の癒子が参戦して更なる昏迷に陥れられたユウは、最終的に簪、つらら、癒子の3人の買い物に付き合うことで手を打ってもらった。災難な男と同情すべきか羨ましい男と嫉妬すべきか微妙なラインである。
さっきまでの対立はどこへやら、少女たちは既に明日の楽しいショッピングなどに思いをはせてユウの事情や意見など全く聞いていない。

「折角だからお姉さまも行きましょうよ!ね、ね!」
「・・・貴方、もう少し殿方の方に興味を持つべきですわ」
「ネット予約で、『劇場版・超英雄作戦』のチケットは、確保してある・・・一緒に観る、よね?」
「やたっ!水着代が浮く〜♪ゴチになります、ししょー!」
(どこから湧いてくるんだ君たちのバイタリティは・・・」

何とも自由な連中である。一番まともっぽい簪がユウの事を未だ異性として見ていない辺り、本当に何なのだろうかこの集団は。女子高ってこうなのか?と考えないでもないが、多分この学校の子の生徒達が特殊なだけなんだろうと思う事にした。

というかそろそろ簪は自分との接し方が“友達”として行き過ぎていることに気付くべきだ。ユウは口には出さず騒動の引金を引いた少女をちょっぴり恨んだ。



= = =



「・・・という訳でユウ達のデートもどき追いかけようぜシャル」
「あのさぁ・・・いや、やっぱりいい。ツッコむだけ時間の無駄だし・・・」

先ほどユウから『もうそろそろ学園に着くから出迎えには来るなクソ兄貴』というメールが届いた直後にこの発言である。何がどうとかそういった類の問答もなく、実際にユウの身に何が起きているのかも一切考慮していないにもかかわらず何が「という訳で」なのかを突っ込もうと思ったシャルだったが、そういえばジョウがユ
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