旧校舎のディアボロス
動き出す日常
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俺が二人を覗き穴から引き離そうと肩を掴んだその時!!
ズドォォォォォォン!!!
松田と元浜が覗いていた壁から、二本の竹刀が生えて俺達の頭上を通過した!しかも、近くの木に二本とも突き刺さってるよ!!
どゆこと!?竹刀が壁を貫通してきたぞ!?
「……犯罪行為にまで手を出すの?イッセー?」
「……覗きは犯罪です」
竹刀で肩をペシペシと叩きながら、笑顔(?)で龍巳と白音ちゃんが俺の後ろに立っていた。やべぇ!絶対怒ってる!……っていうか、さっきまで更衣室の中にいたよね?この壁を貫通した竹刀、龍巳と白音ちゃんがやったの!?
「…何か言った?」
「っ!?いいえ!何も言ってません!」
「…覗きなんてするエロ兄さまたちには、お仕置ですね?」
そう言うと、目の笑っていない笑顔を浮かべて近づいてくる二人。
俺は人生終了の覚悟をした時――。
「久しぶりに会ってみれば、面白い展開になってるな。イッセー」
「「っ!!」」
「え?」
龍巳と白音ちゃんが俺の後方を見て、固まっている。
俺も声のした方を見ると……。
「よっ!ただいま」
そこには、木の枝の上に座っている龍兄さんがいた。
な、なんで?ここに龍兄さんが?
「おいおい、せっかく弁当持ってきてやったお兄さんに、お礼の一言もないのか?」
弁当?あっ!朝慌てて出たから、忘れたんだった。
「まぁ、そこはいいとして……イッセー、覗きは犯罪だぞ?」
ニッコリ。
龍兄さんの笑顔(目が笑っていない)を見せる。
サァァァ――。
その瞬間、龍兄さんが俺の肩にポンッっと手を乗せる。
「「「えっ?!」」」
俺と元浜、松田が目の前に移動した龍兄さんを見て驚いた。
「今のは…ちょっとした手品だ」
そう言って、木の上を指さす龍兄さん。
「にゃっほー、驚いてるね〜。悪戯大成功!」
そこには、黒い着物を纏い、三つの弁当を持った黒歌姉さんが座っていた。
「それよりイッセー、お仕置きの前にお前たちと一本いいか?」
「えっ?」
俺は龍兄さんが突然言ったことが、理解出来なかった。
「……どうも理解が出来てない顔だな。まぁ、簡単に説明してやろう。ルールは簡単だ。剣道の武具を使用。お前たち三人のうち、一人でも俺から一本取れば勝ちで、このことには目を瞑ってやる。もちろん今の被害者たちも。……だが、一本も取れず俺が勝てば、問答無用でお仕置き死刑が執行される。もちろん被害者になった子たち全員でだ。…やるか?」
破格条件に俺は悩んでいた。
「……言い忘れてたけど、受けないと答えればそこにいる辰巳たちに連行→女子剣道部全員にてお仕置き死刑が執行になるぞ?」
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